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長生きリスクを軽減する長寿投資スキームの仕組みと活用

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JNEWS会員配信日 2021/11/21

 日本人の平均寿命は1980年代と比べると約10歳伸びて、2020年の時点では男性81.4歳、女性87.7歳となった。男性の4人に1人、女性の2人に1人は90歳以上生きており、「100歳まで生きること」も現実的な目標として掲げられるようになってきた。長生きできるのは喜ばしいことだが、そこで心配になるのが「お金の問題」である。

2021.9.14号でも特集したように、最近では早期リタイアを目指す人が増えており、できるだけ若い年齢に経済的自立をする「FIRE (Financial Independence:経済的自立, Retire Early:早期リタイア)」のムーブメントが起きている。

《FIRE早期リタイアの主な考え方》

しかし、FIRE生活を実現する問題点としては、若い時期にリタイアすると、公的年金の積立額が少なくなり、65歳から生涯にわたり貰える年金支給額も減ってしまうことがある。自分で資産運用するにも、好成績を一生継続できる保証はないし、投資に失敗するリスクもあるため、早期でリタイアするほど「長生きすることの不安」は付きまとうものである。

そのため、できるだけ長く働き、引退後も節約生活で貯金を極力減らさないようにする高齢者が大半である。金融庁が平成30年に行った研究調査によると、国内の個人が保有する金融資産の総額に対して、60歳上の世帯が保有する資産の割合は、2014年の時点で65%となっており、2035年には70%を超すと予測している。

《60歳以上世帯の金融資産保有割合》

■出所:高齢社会における金融サービスのあり方(金融庁)

60歳以上世帯が保有する金融資産(貯蓄高)は、2015年の平均値で2396万円、中央値では1592万円という偏りがあるが、4000万円以上を保有する世帯は18.2%と、全体で最も厚い層になっている。しかし、この上位層でも特別に贅沢な生活をするのではなく、貯めた資金をほとんど使わずに亡くなっているのが実態である。

《60歳以上世帯の階級別貯蓄高(2015年)》

いくらの貯蓄があれば老後生活が安心なのかは、それぞれの価値観によって異なるが、長寿に対する不安は、シニア層のサイフの紐を引き締め、貯蓄高を更に増やすことに繋がっている。しかし、それでは20~30代の若い世代に富の分配が行われずに、世代間の貧困格差が開くばかりで、結婚や出産できない若者が増えていってしまう。

この問題を解決するため、60代以降の長寿に対する不安を取り除ける、新たな金融商品の開発が海外では注目されている。この投資スキームを理解して、上手に活用すると、早期リタイアを目指すFIRE族にとっても、公的年金以外でも生涯続く収入源を得られる道を作ることができ、20代から生涯にわたる人生設計を組みやすくなる。日本でも同様の仕組みが普及していけば、これまでは暗いイメージだった終活市場にも変化が生じていくことが期待されている。

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・長生きリスクを軽減するトンチン年金の仕組み
・世界初となる生涯所得保証型ファンドの開発モデル
・死ぬまでの生活費が支払われるファンドの仕組み
・生涯所得保証ファンドで変わる老後の人生計画
・バケットリストで刺激する終活市場の変化
・死ぬまで行くべきバケットリストツアーの開拓
・経済的自立と早期リタイアを狙う25年貯蓄と4%ルール
・若年ファミリー層で変化する死生観と終活ビジネス動向
・定年後のダブルインカムを実現するシニア起業の方法

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