Amazon Echoのスキルを開発するプラットフォームは開発されており、企業・個人を問わず開発者として参入することが可能。アマゾンではAIエージェント(Alexa)の生態系を築くことを狙っている(JNEWSについて
AIスピーカーの生態系を築くアマゾンのビジネスモデル

JNEWS会員配信日 2018/2/5

 人工知能を身近にする製品として、スマートスピーカー(AIスピーカー)が普及しはじめている。アマゾンは「Amazon Echo」、グーグルでは「Google Home」を発売しており、いずれも1万円前後で購入できる。スマートスピーカーの特徴は、擬人化されたAIアシスタントとの対話で、知りたい情報を調べたり、タスクの実行をすることができる。

これまでのPCやスマートフォンはキーボードやタッチパネル上での操作により、コンピュータへの指示を出していたが、スマートスピーカーは音声による伝達ができることで、より人間に近いデバイスといえる。

市場調査会社、Strategy Analyticsの調査(2017年12月時点)によると、スマートスピーカーの市場シェア率は、アマゾンが66.9%、グーグルが25.3%という攻勢で、世界の出荷台数が 1,200万台を超してきている。スマートフォンの普及台数(約15億台)に比べると、まだ小さな市場ではあるが、この音声デバイスは消費者の生活スタイルを変える可能性を秘めている。

Amazon Echo
Google Home

スマートスピーカーは多様な音声アプリを組み込むことが可能で、たとえば、AIアシスタントに最新のニュースを教えてもらったり、自分の好みに合った音楽をかけてもらうことや、照明や家電製品のコントロールを任せることもできる。これらの各機能は「スキル」と呼ばれて、ユーザー自身が好きなスキルを選択したり、新たに追加していくことができる。

《スマートスピーカーに用意されているスキル例》

  • わからないことを調べる
  • 最新ニュースのチェック
  • ユーザーが好む音楽リストの再生
  • 照明や家電製品のコントロール
  • 音声によるスケジュールの確認
  • レシピを聴きながらの料理
  • 音声による掃除ロボットの操作
  • ネット通販や出前の注文をする
  • 英会話の学習相手にする
  • 電子書籍の朗読

米国よりも2年遅れて、日本でも2017年11月から発売された「Amazon Echo」には、既に日本語対応のスキルが450種類以上登場してきている。これらのスキルを開発するためのキットは、アマゾンから公開されているため、企業・個人を問わず開発者として参入することができる。

今のところは、スキル開発業者の収益モデルとして、人気のスキルには、アマゾンから報酬が支払われるプログラムが実施されている。カテゴリー内でランキングが上位のスキルほど高い報酬が支払われる仕組みで、報酬の対象としているのは、「教育・リファレンス」「フード・ドリンク」「ゲーム・トリビア・アクセサリー」「健康・フィットネス」「ライフスタイル」「音楽・オーディオ」「プロダクティビティ」の7つ。

さらに今後は、スキル内でのプレミアムコンテンツを課金できる機能もアマゾンから発表されており、サードパーティ業者にとっては、スマートフォンのアプリ開発に近いビジネスチャンスが見込まれている。

Earn Money with Alexa Developer Rewards(amazon.com)

■Amazon Echoの紹介映像(日本語版)

スマートスピーカーはスキルの種類が増えるほど利用価値は高まり、ユーザーが増えるほどAIエージェントも賢くなっていく。さらに、スマートスピーカーの用途は、スマートフォンが使えない高齢者や、企業のオフィスや工場にまで拡大していくことができる。では、具体的にどんなビジネスが考えられるのかを解説していきたい。

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JNEWS会員レポートの主な項目
・Amazon Echoスキルの開発動向
・Amazon Echoが形成するビジネス生態系
・スマートスピーカーで変わる生活習慣
・スマートスピーカー購買層の分析
・次世代スマートスピーカーで広がる用途と可能性
・アマゾンが狙う職場向けスマートスピーカー市場
・Alexa for Businessのビジネスモデル解説
・AI時代に進化する著作権の価値とデータマイニング
・人工知能と消費者の関係を築くAIブランディングと商品開発
・働き方改革で浮上する在宅勤務制度導入に向けたノウハウ開拓

この記事の完全レポート
JNEWS LETTER 2018.2.5
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