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  飲食店の来店客数が減少する中、高級レストランでもデリバリーサービスやオンライン販売に新たな活路を開く動きが出てきている。こうした飲食業界の新サービスは「eフードビジネス」として、スマホユーザーを取り込み始めている。
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eフードビジネスによる
中小飲食店の生き残りと再生の方向性
JNEWS会員配信日 2016/2/8

 長引く消費の低迷で打撃を受けている業界は多いが、その中でも深刻なのが飲食業界である。国が5年毎に実施する経済センサス活動調査によると、1996年には全国に86万件あった飲食店の数は、2012年には57万件にまで減少している。

外食の市場規模をみても、1997年の年間29兆円をピークにして、以降は減少を続け、2013年の時点では24兆円に縮小した。2014年に消費税が8%に引き上げられてからは、さらに消費者の財布の紐は堅くなっていることから、特に、客単価を高く設定している高級レストランや料理店の経営が悪化してきている。

《外食産業の市場規模推移(国内)》

 ・平成9年(1997年)………29.0兆円
 ・平成14年(2002年)………25.4兆円
 ・平成19年(2007年)………24.5兆円
 ・平成25年(2013年)………24.0兆円
 ──────────────────
 ※出所:食の安心・安全財団

さらに、経費の高騰も経営の足かせになっている。円安により食材の仕入れ原価は上昇し、アルバイトの時給も上げないと人材が集まらなくなってきている。小さな店でも、厨房スタッフの他に、ホール係として最低でも1〜2名を配置しないとオペレーションが回っていかない。

もともと、飲食業の人件費率は高い(25〜30%)が、売上に対して人件費と食材原価の割合を合算した数値(FLコスト)が70%を超してくると、飲食店の経営は成り立たないと言われている。

《飲食店のFLコストとは》

 ●FL比率=(食材原価+人件費)÷売上高
 ※F=フード、L=レイバー(人件費)の意味
 ※FL比率は60%以内に抑えることが理想。

また、アルコールの消費量が減少していることも、外食業界の収益を圧迫する要因である。消費者の高齢化により、昔ほど酒を飲まなくなっていること、上司や同僚と“飲み会”をする文化の衰退、若者のアルコール離れなどは、料飲店の客足が落ちることに直結してくる。

《アルコール消費量の推移(国内)》

 ・平成6年(1994年)………9,644千リットル
 ・平成11年(1999年)………9,554千リットル
 ・平成16年(2004年)………9,042千リットル
 ・平成21年(2009年)………8,537千リットル
 ・平成25年(2013年)………8,591千リットル
 ─────────────────────
 ※出所:国税庁

こうした状況から、飲食業界が転換期を迎えていることは間違いないが、食に関するビジネスがすべて衰退しているわけではない。逆に、安全や健康に配慮された食事への関心は高まっており、グルメ食品のデリバリーサービスやオンライン販売の売上は伸びてきている。

海外では、IT業界から食品ビジネスにチャレンジする起業家が多数登場してきており、ネットやスマホアプリの販路に乗せた食品が「E-food(eフード)」と呼ばれるようになってきている。eフードビジネスの起業家が、飲食業界のどこに着目し、どんなビジネスモデルを考案しているのかを探ることは、日本の中小飲食店が生き残る上でのヒントになるものだ。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です→記事一覧

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●デリバリー専門レストランの新業態
 ●商圏テリトリーを広げるモバイル注文システム
 ●シェフを仲介するフードシェアサービス
 ●レシピで付加価値を高めるミールキット販売
 ●ミールキットのビジネスモデルと日本への応用
 ●FLと人時売上高を基準に組み立てる飲食ビジネスの限界点
 ●フードマイルを意識したローカルフードビジネスの手掛け方
 ●スモールメーカー起業の選択肢に浮上するDIYキット開発
 ●フードトラックからスタートするナチュラルフードビジネス
 ●フリーの客を優良顧客へ誘導するサブスクリプションの重要性

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