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  Uberに倣って、オンデマンドな労働力を掘り起こして、利用者とのマッチングを簡単に行えるようにしたサービスは「Uberification」と呼ばれている。オンデマンドワーカーは、正社員、非正社員に次ぐ第三の労働者として、多様な職種に広がることも予測されている。
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近未来の労働力不足を解消する
オンデマンドワーカーの台頭
JNEWS会員配信日 2015/7/6

 日本の労働力にあたる、15〜64歳の生産年齢人口は、2000年に 8,622万人だったのが、2015年には 8,409万人。さらに、2030年に6,773万人、2060年には4,418万人にまで減少することが予測されている。これからは、景気の良し悪しは別にして、労働力不足の時代へと突入する。



アルバイト人材が集まりにくくなっている背景にも、こうした労働人口の減少が関係しているが、これから不足する労働力を補う方法として考えられるのは大きく二つしかない。

一つは、海外からの移民労働者を入れることだが、就労ビザの問題がある。また、言葉の壁もあって、外国人に日本向けサービスの教育をするにも、コストと時間がかかる。

そこで浮上する、もう一つの方法が、これまで働く機会に恵まれていなかった潜在的な労働力を掘り起こすことで、子育て中の主婦や、60歳以上でも元気に働ける人、また、現役世代の中でも、空いている時間に副業をしたいと考えている人達などが該当する。

これまでにも、アルバイト・パート、契約社員、派遣社員など「非正規社員」としての働き方はあったが、さらに就労形態を柔軟にして、スケジュールが空いている時間にピンポイントで働ける仕組みを作ることで、新たな労働力を掘り起こすことは可能。彼らは、必要な時に招集できる人材=「オンデマンドワーカー」という新たな位置付けだ。

《これからの労働力構成 》

 ・正社員
 ・アルバイト・パート
 ・契約社員
 ・派遣社員
 ・海外からの出稼ぎ労働者→(就労ビザの問題がネック)
 ・オンデマンドワーカー
   (すき間の時間で仕事をする新タイプの労働者)

米国で急成長している、タクシー配車サービスの「Uber(ウーバー)」は、まさしくオンデマンドワーカーを活用したビジネスの成功例といえるものだ。プロのタクシードライバーに加えて、副業者がマイカーでもタクシー業務を行えるようにしたもので、利用者とのマッチング(仲介)を行うことで、Uberは決済した運賃の20〜25%を徴収する。

このビジネスモデルは、他分野にも応用されており、海外の起業家からは「ウーバリフィケーション(Uberification)」と呼ばれている。その本質は、特定の分野にフォーカスした、オンデマンドな労働力を掘り起こして、スマホアプリで利用者とのマッチングを簡単に行えるようにしたものである。

《ウーバリフィケーションが可能なサービス分野》

 ○住宅の修繕、清掃サービス
 ○ベビーシッターの出張サービス
 ○介護者の出張派遣サービス
 ○医師や看護師の出張派遣サービス
 ○ペットの世話をするサービス
 ○スマートフォンや電化製品の修理サービス
 ○花の配達サービス
 ○食材や日用品の買い物代行サービス
 ○フィットネス、ダイエットコーチの出張派遣サービス
 ○美容師の出張派遣サービス
 ○マイホームや別荘の短期レンタルサービス

ただし、日米では各業界の規制や商慣習が異なるため、米国の先進事例が日本にそのまま当てはまるものではない。

これからは、日本でもオンデマンドな労働力を活用したいと考える、企業や一般家庭が増えて、オンデマンド経済圏が確立されてくることが予測されるが、オンデマンドワーカーがもたらす効果や影響とは、具体的にどんなものなのかを掘り下げながら、日本国内にも適したオンデマンドビジネスの立ち上げ方を考えてみたい。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●Uberからみるオンデマンドワーカーの実像
 ●オンデマンド仲介プラットフォームの構築方法
 ●専門職種へシフトするオンデマンドワークの方向性
 ●美容サロン経営にみる雇用のオンデマンド化
 ●日本でのオンデマンドワーカー掘り起こしについて
 ●15年後に切迫した労働人口激減と外国人就労者招聘マーケット

この記事の完全レポート
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