注目の新規事業テーマ
  
Top > 注目の新規事業テーマ
  製造業にとって円安は、海外生産のコスト高となることから、工場の拠点を国内に戻す動きが出始めている。米国では数年前から国内ローカル投資に力を入れ始め、それがメイドインUSAの再生に結びついている。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
海外から国内へ回帰する
製造業に向けたローカル投資の着目点
JNEWS会員配信日 2015/3/14

 日本の製造業は、中国やアジア諸国に生産拠点を移すことで国際競争力を高めようとしてきたが、円安が進行したことで生産コストが割高となり、海外工場を閉鎖するメーカーが相次いでいる。

パナソニックは、海外で生産していた家電製品を、国内生産へと順次切り替えて、洗濯機は袋井工場(静岡県)、電子レンジは神戸工場、家庭用エアコンは草津工場へと戻す方針を発表している。

海外での生産コストは、為替だけではなく、その国の人件費、労働生産性、エネルギーコストなどの複合的な要因によって変動しているが、ここ数年の国際情勢により、「新興国だから生産コストが安い」という前提が崩れてきている。

ボストンコンサルティンググループが2014年に発表した「主要輸出国25カ国の生産コスト比較」というレポートの中では、米国が新たな「低コスト国」して急浮上して、中国の生産コストと大差が無くなってきたことが指摘されている。



米国はリーマンショック以降、メイドインUSA(国内製造業への回帰)の政策を掲げており、自国内の生産コストを下げるための施策が各種展開されてきた。
その一つが、エネルギーコストを下げることで、シェールガスの大規模生産を開始して、天然ガスの国内価格を50%近く引き下げている。その影響が、世界的な原油価格の暴落へと繋がった。

一方、世界の工場と呼ばれてきた中国は、エネルギーコストと人件費の高騰に悩んでおり、さらに為替レートが不利になったことで、先進国と比較した生産コストは以前よりも大幅に上昇してきている。

《製造業の生産コストを構成する項目》

 ○賃金
 ○為替レート
 ○労働生産性
 ○エネルギーコスト

米国がメイドインUSAを復活させる過程では、できるだけのローコスト生産を実現させるために、地方都市や田舎を見直す動きが2010年頃から出てきたが、それと同じことが、現在の日本にも起き始めている。メーカー企業や投資家の一部が、相場が安いまま放置されているローカル不動産の中から、好条件の物件を物色しはじめているのだ。

円安と原油価格の下落は、日本の製造業が国内回帰を促す要因となり、そこに新たなローカルビジネスが成り立つ商機がある。具体的にどんな新事業が成り立つのかは、数年前から米国で起きている動向からヒントを得ることができる。

この記事の主な項目
 ●ローカル人材を活用する国内回帰の視点
 ●地方IT人材によるルーラルソーシング
 ●大学との提携が鍵となる優秀人材の獲得
 ●安売りから国内ブランド再生への転換モデル
 ●ローカル投資に適した地域を見つける視点
 ●国境を越えて医療旅行者を取り込むメディカルツーズム
 ●メイド・イン・USAをブランド化する米国製造業

この記事の完全レポート
JNEWS LETTER 2015.3.14
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ

この記事に関連したバックナンバー
 ●地域店舗を潰さないバイローカルキャンペーンの発想と経済学
 ●製造業の枠組みを変革するメイカーズムーブメントの本質
 ●都市-田舎の格差を埋めるルーラルビジネスへのマネー環流
 ●オフショアマネーが自国へ環流するルーラルソーシング市場

(注目の新規事業) / (トップページ) / (JNEWSについて)