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義務教育から離れたエリート教育の最前線
/米国・欧州の動向
written in 2012/10/27

 日本で子どもの学力が低下していることは、各方面から指摘されているが、親の教育熱が昔より冷めているわけではなく、公教育が方向性を見失っていることが大きい。

OECDの加盟国の15歳児を対象に、3年サイクルで実施される学習到達度調査の数学分野では、2000年には日本が1位だったのが、2009年には9位まで下落している。その一方で、学力の向上が著しいのは、上海、香港、韓国、シンガポールなどのアジア勢である。

《学習到達度調査(PISA)2009年》

 

日本の学力が低下したのは、「ゆとり教育」や「週休二日制」により授業時間数が減ったことなどが挙げられているが、それよりも長期的にみて大きな要因となるのは、経済の停滞により、教育にかけられる予算が減少していくことだろう。

国の財政がひっ迫するほど、学校教育にかけられる予算も少なくなるため、公教育のレベル向上は期待できなくなる。そのため、子どものいる家庭では、私的な教育を充実させていくことが重要になり、今後は、各家庭の経済状況によっても、教育格差が広がるとみられている。

これは、財政難に苦しむ先進国に共通した特徴で、欧米でも、公教育のレベルが下がる一方で、富裕層の家庭では、以前にも増して、子どもの教育に力を入れるようになっている。

最近のエリート教育は、できるだけ早い年齢から、国際的な感覚やコミュニケーション力を磨くことに重点が置かれているのが特徴。世界のエリート層に属する親たちの多くが、国際的な仕事に関わっていることから、海外への転勤などで、子どもの教育も、国内のカリキュラムでは対応できなくなっているという事情もある。

日本でも、帰国子女がインターナショナルスクールに編入するケースは以前からあったが、これは日本の法律に基づく義務教育とは異なるため、国内の大学に進学する際には、改めて受験資格(大検)を取得しなくてはいけないなど、ハンディがあった。しかし最近では、インターナショナルスクールのほうが、世界の名門大学に進学しやすいことが注目されて、教育熱心な家庭からの人気が上昇している。



今後は、国内の上位大学を目指すことに留まらず、世界の大学に留学することも視野に入ってくるが、義務教育から外れたエリート教育のカリキュラムやノウハウは、日本でまだ整備されていない。そこで今回は、世界のエリート教育がどのように進んでいるのかを紹介しながら、国内だけにとらわれない、新たな教育ビジネスの方向性を捉えてみたい。

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この記事の核となる項目
 ●義務教育とは違うインタースクールの魅力・長所・欠点
 ●世界の大学へ入学できるIBスクールの特徴
 ●世界のエリート子息が集まるボーディングスクール
 ●親の情報収集力がキモになる欧米のエリート教育
 ●教材探しからスタートする英才教育の実態
 ●英才教育の教材とノウハウを共有するサービスの動向
 ●世界公用語として広がりはじめる英語商圏とフリー英会話
 ●子どもの才能を発掘して育てるサマーキャンプの事業モデル
 ●価値が下落する学歴社会に求められる教育投資効率の考え方
 ●公立教育の崩壊で多様化する米国教育ビジネスと受験勉強
 ●荒廃した公立学校を再生する教育ベンチャーの役割と商機


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JNEWS LETTER 2012.10.27
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