注目の新規事業テーマ
  
Top > 注目の新規事業テーマ
  米国の「フレックスタイム勤務」は、各家庭の生活スタイルに合わせて勤務時間を一度決めると、毎日継続して同じ時間帯に勤務することができる。そのため、会社勤めと、家事、子育て、副業などを両立させやすいのが特徴。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter
ソーシャルブックマーク
JNEWS.com を Yahoo!ブックマークに追加 Yahoo!ブックマーク
JNEWS.com を はてなブックマークに追加 はてなブックマーク
JNEWS.com を livedoorクリップに追加 livedoorクリップ

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
時差出勤で組み立てる
米国家庭の生活スタイルとマルチタスク
written in 2011/9/3

 2011年の夏は、節電対策として製造業が休日を週末から平日へ変更したり、首都圏の企業でも、勤務時間をシフトするような工夫がされた。最初のうちは、新しい時間のリズムに体調を合わせるのに苦労するが、次第に慣れてくると、それはそれで、新しい時間の使い方ができるようになり、必ずしも皆が同じ時間帯に働かなくてもよいのでは、と思えてくる。

たとえば、家族サービスをする必要のない独身者なら、土日よりも平日に休んだほうが、どこへ遊びに行くのにも、渋滞や混雑がないため、休みの時間を有意義に使うことができる。また、子育て中の共働き世帯であれば、夫と妻が朝夕の勤務時間を若干ずらすことにより、子どもの世話がしやすくなる。

一方、消費者や顧客の立場でも、企業や役所の営業時間が一律「平日の9時〜5時まで」となっているより、もっと多様な時間帯にシフトしていたほうが利用しやすくなるはずである。

それが今まで実現できなかったのは、労働組合との交渉や、労働関連の法律が足かせになって、勤務体系のルールを変えるのに様々な障壁があったのが一因だ。しかし震災による節電への取り組みが、そこに風穴を開ける切っ掛けになっている。

従来、会社が従業員を雇う場合には、一日の勤務は8時間で、深夜や早朝に勤務させるには割増賃金を払う必要があった。それを回避するには、社員との話し合いで就業規則を見直して「変形労働時間制」や「裁量労働制」を導入しなくてはいけない。しかし、従来の勤務体系を変えることには、会社と社員側の双方が及び腰である。

《国内企業の勤務体系》

  

本来なら、勤務体系が緩やかになるのは、社員にとって嬉しいことだが、その分だけ、仕事の成果が重視される賃金体系へとシフトして、収入が目減りするのではないか、毎朝決められた時間に出勤しないと、会社内の人間関係が希薄になって、やがてリストラされてしまうのではないか、などの不安もあるようだ。実際に、エリート人材が多い大企業ほど、勤務体系は緩やかになっている反面、実績や実力の判定にはシビアである。

《企業の規模別にみた柔軟な勤務体系の導入率》

  

他方、米国のほうがワークスタイルの変革は進んでおり、週に2〜3日だけ会社に勤務して、それ以外は自分のビジネスを手掛けるような人や、早朝や深夜専門に働く人も珍しくない。このように、働き方が多様化する先にあるのは、広義のフリーランスとして、会社とは独立した立場で仕事をしていくスタイルである。既に米国では、ホワイトカラーがフリーの立場で活躍できる新職種が次々と登場しはじめており、「サラリーマン」という言葉自体が死語になりつつある。

注目の新規事業一覧へ

この記事の核となる項目
 ●日本とは異なる米国フレックスタイム制度
 ●フレックスタイムによる共働き世帯の時差出勤
 ●フリーランスの営業代行をするエージェント業
 ●エージェントが仲介する書籍出版の流れ
 ●カルチャー教室を兼ねたダイレクトセラー
 ●料理教室による調理用品のダイレクト販売モデル
 ●多様な資格制度で広がるフリーランスの職業
 ●プロのカウンセラーとしての独立開業モデル
 ●フリーランスの拠り所となる団体運営
 ●リアルコミュニティとして広がるコワーキングのオフィス形態
 ●サービス残業請求ビジネスが変える職場のワークスタイル
 ●シングルタスクからマルチタスクへ変わる時間管理と働き方
 ●資産運用の指南で年収2千万円の花形職業が生まれる背景
 ●サラリーマンからフリーランスへと転身するプロの中間管理職
 ●会社経営者より高収入を稼ぐフリーランサーの知的資産管理術


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2011.9.3
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●趣味と実益を兼ねた「本業+副業」のマルチワークスタイル
 ●ノーリスクで副収入を得るための着眼と長続きする副業の条件
 ●残業から副業へ変わるエリートサラリーマンの生計モデル
 ●クラウドワークとネット副業を普及させるペイパルマネーの実力
 ●安全志向で増えるチキン起業とパートタイムビジネスの接点
 ●オープンな職場と仲間を好むコワーカーとしての就労スタイル