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国境を越えて“シマ”を拡げる
オンラインカジノビジネス
written in 2006/12/12

 副業で大きく稼ぐ方法がある──といわれてまず思いつくものは株取引だろう。無職の若者がオンライントレードで数十億円儲けたという話も記憶に新しい。こうした“成功談”が刺激となって、ネットでの株取引に参加する人口はここ数年で急増した。じつはこのネット株人口の増加が、ギャンブル業界に深刻な影響を与え始めている。

「株式投資はギャンブルか否か」という議論はさておき、株が射幸心を煽る娯楽の一つであることは事実で、そこでの顧客(個人投資家層)は従来の競馬やパチンコ業界と一部が重なっている。どうやら今まで競馬やパチンコに興じていた層が、より有利に稼げるという理由でネット株に移行しはじめている様子なのだ。パチンコ業界を例にとると、ここ数年の客離れは著しく、この十年間でパチンコ人口は半分近くにまで減少している。最近のパチンコは1回の大当たりで一度に高額を稼げるようになった反面、当りの確率が低くなったために、わずか数十分で数万円をすってしまい、「パチンコがおもしろくなくなった」という往年のファンも多い。

とはいえ、パチンコから離れた層がすべて株式投資へ流れているわけではない。そこでひそかに進行しているのが海外のオンラインギャンブルである。これらはオンラインカジノ(賭博場)として、Webサイト上でラスベガスのカジノさながらにゲームプレイができるサービスで、実際に金銭を賭けて遊ぶことができる。ゲームのディーラーは人間ではなく、コンピュータソフトウエアである。ポーカーやスロットマシンの他に、スポーツの試合から政治選挙にいたるまでその勝敗に賭けるスポーツブックなども、オンラインギャンブルの一つである。ネット上のカジノであれば、日本国内からでも簡単にアクセスしてプレイできるため、現実にオンラインギャンブルサイトで稼ぐことを生業としている若者もいる。

そもそも「オンラインギャンブルは違法行為」と思っている人は多いが、そこには誤解やグレーゾーンが存在していて、現時点では日本国内のユーザーが海外のオンラインカジノで楽しむこと自体は違法とはいえない。そこでオンラインカジノサイトを合法的に運営できる英国などの起業家は、サイトを日本語化して日本のギャンブルファンを顧客として囲い込もうとしている。その動きが日本国内で認められている公営ギャンブルやパチンコ、宝くじ業界へ影響を及ぼし始めているのだ。一方、米国ではオンラインカジノを禁止する法律を施行しようとしているが、そこには「青少年にカジノは悪影響だから」という単純な理由ばかりでなく、もっと根深な国際貿易の問題が絡んでいる。
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この記事の核となる項目
 ●宝くじを買うよりも稼げる!?オンラインギャンブルの現状
 ●公営ギャンブルの賞金払い戻し率とオンラインギャンブルの比較
 ●既存ギャンブルの商圏を喰うオンラインカジノの最新技術
 ●オンラインカジノサイトの仕組みと決済システム
 ●スポーツブックメーカーの市場を喰うベッティングエクスチェンジとは
 ●従来の胴元型ギャンブルを凌ぐP2P型のギャンブルの台頭
 ●海外カジノ業界が日本市場を狙う理由と既得権益との攻防
 ●日本市場を狙うオンラインギャンブル業界の仕掛け
 ●カジノサイトが提示する破格のアフィリエイト報酬
 ●政府が守ろうとする公営ギャンブルの利権
 ●オンラインカジノを媒体とした無形貿易による資金流失
 ●ネットによって国境を楽々と越えるサービス貿易の動向と影響
 ●宝くじ業界の販売システムから学ぶ代理店ビジネスの死角
 ●オンラインゲームから生まれたリアルマネートレード市場(RMT)


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