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狭い日本だからこそ求められる
個室環境と関連ビジネス
written in 2003.7.25

 飲食業界ではゆったりとくつろげる個室で食事ができるレストランや居酒屋が人気だ。顧客は料理のみに対価を払うのではなく、大切な相手と落ち着いて食事ができる“空間”に対して価値を認める傾向が高まっているようだ。満員電車での通勤を毎日繰り返し、自宅に帰っても狭い住宅の中で“自分の部屋”を持つことが難しい現代の日本人にとって「個室」には特有の憧れやステイタスを感じるものなのかもしれない。

現代人が抱えるストレスと住環境との間に因果関係があることは、社会心理学の見地からも検証されている。近頃では職場と家庭内におけるストレスによって精神的なバランスを崩してしまうビジネスマンも少なくないが、そんな人達に対して精神科医は「自分が安らぐための専用空間」として1ルームのアパートを借りて、週末はそこで自由に過ごすことを勧めることもある。一見、贅沢そうにも思えるが、歴とした治療法で効果は大きいという

最近のビジネストレンドとしては“精神的な癒し”が付加価値として与えられるサービスが人気を博しているが、その中でも「個室空間の提供」というのは、様々な分野においてヒットする可能性がある。そもそも人口密度が非常に高い日本では個室環境が整っていないだけに、高いコストを払ってでも「自分が安らげる個室」を手に入れたいと考える人達が少なくない。


この記事の核となる項目
 ●人口密度から判断する個室ビジネスの潜在市場
 ●会社内の個室文化とネットワーク環境普及の関係
 ●欧米オフィスの個室化に潜む社内のセキュリティ問題
 ●労働形態の変化で需要が拡大するSOHOレンタルオフィス市場


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JNEWS LETTER 2003.7.25
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