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無人で不動産物件を見学できるセルフ内覧システム

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JNEWS会員配信日 2019/11/15

 賃貸不動産のオーナーにとって、デジタルで鍵の管理ができるスマートロックは、物件の入居率を高めることも実証されている。その具体的な効果を発揮するのが、入居希望者が内覧を申し込む時である。

通常、アパート探しをしている顧客は、不動産広告や情報サイトで気に入った物件を選び、仲介業者に電話して内覧日時を決めた後、現地で仲介業者と待ち合わせて部屋の中を見せてもらう。しかし、仲介業者からのセールスもあるため、気軽な申込みはしにくく、実際の内覧件数はそれほど多くない。また、内覧の際には、仲介業者が物件の大家や管理会社から鍵を借りなくてはいけないことが、負担になっている。

そこで、最近の賃貸業界ではセルフ内覧の方法が普及しはじめている。内覧希望者からの申し込みがあると、仲介業者はスマートロックのアクセス権限を一次的に提供して、現地への同行はせずに、セルフで物件の内部を見学してもらう方式である。

《アパート物件のセルフ内覧方式》

このようなセルフ内覧の環境を提供しているのが、不動産業界向けのIoT製品を開発する株式会社ライナフという会社だ。同社は、賃貸物件のドア内側に後付けできる電子錠と、携帯電話からの解錠ができるクラウドシステムをセットにした「スマート内覧」のプラットフォームを、不動産業者向けに提供している。内覧希望者は、仲介会社のサイト上で予約した日時に現場へ行き、携帯電話から専用の番号にコールすると、玄関ドアが自動で解錠される仕組みになっている。

株式会社ライナフ

三菱地所グループの賃貸管理会社では、2016年10月から都内の単身者向け賃貸マンションで、ライナフ社のスマート内覧システムを導入しているが、従来の仲介業者が立ち会う内覧方式と比べると、内覧件数で1.2倍の上昇効果が出ている。特に、仕事帰りの時間帯(平日の18時以降)で内覧件数が増えるのが特徴。また、ネットで検索した中で、気になる物件すべての内覧予約を一括で行い、順繰りにセルフ見学して回るスタイルも人気だ。

スマート内覧は、30分単位、最大2時間の時間枠で予約を取ることができるが、実際の物件滞在時間は、平均で約11分と短い。それでも物件内部をチェックするには充分な長さといえる。スマート内覧では、賃貸管理会社から仲介業者への鍵の受け渡しにかかるタイムロスが無いため、「今すぐに物件を見たい」という要望に対応できるのも、内覧希望者を逃さないポイントになっている。

三菱地所のスマート内覧物件

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