ビジネスモデル事例集
  
Top > ビジネスモデル事例集
  「au pair(オーペア)」は、お金の無い学生が、スポンサーとなってくれる家庭を見つけて、労力を提供することを条件に、生活できる部屋と小遣いを払ってもらえる仕組みで、海外では国際留学の手段として普及している。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter
ソーシャルブックマーク
JNEWS.com を Yahoo!ブックマークに追加 Yahoo!ブックマーク
JNEWS.com を はてなブックマークに追加 はてなブックマーク
JNEWS.com を livedoorクリップに追加 livedoorクリップ

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
お金が無くても留学できる
オーペアプログラムの国際スキーム
written in 2013/2/1

 これからの消費動向を占う上で重要なのが、10代〜20代にかけての若者が「お金を使わないライフスタイル」を開拓しはじめている点である。学費の高騰や就職難という、厳しい社会情勢の中でも、楽しみながら人生を切り開けるのが若者の特権だが、食習慣と同様に、若い頃に身に付けた節約志向の金銭感覚は、生涯にわたり続くものである。

欧米では、お金が無い若者でも、大学へ通うための手段として「au pair(オーペア)」という制度が、30年以上前からある。これは、出身地を離れた学生が、下宿先の家で、家事や育児を手伝う報酬として、部屋と食事、それに少額の賃金(小遣い程度)が提供されるものだ。

もともとは、地方の学生が、都会に進学するために利用されていた制度だが、欧州の若者が、他国で語学や文化を学ぶための手段としても注目されるようになってきた。現在では、米国、カナダ、英国、ドイツ、オーストラリアなど、多くの先進国が公的なプログラムとして認めており、海外からのオーペア留学生に対して、学生ビザとは異なる専用のビザ(交流訪問者ビザ)を発行している。(※日本はオーペアビザに未対応)

オーペアビザの条件は、国によって異なるが、滞在期間は最長2年程度で、育児を中心とした、有償の家事労働が認められているのが特徴。そのため、欧州の若者は、お金を節約しながら他国への留学をする手段としている。

たとえば、ドイツの学生が、夏休み中に米国で英語を学ぶ目的でオーペアを利用するといった短期滞在の場合もあれば、専門学校の在学中の住居として利用している(1〜2年)ケースもある。

《オーペアによる米国留学の流れ》

 

オーペア受け入れ先は、経済的に豊かな家庭が中心だが、海外の若者との交流ができて、現物支給(部屋と食事の提供)により、ベビーシッターや家政婦の代わりをしてもらえるのが利点。ただし、生活を共にする中で、家事労働による拘束時間を増やしすぎないようにする配慮も必要になる。

オーペア希望の若者を探すには、仲介業者に申し込むのが一般的で、最近ではオンラインで登録を受け付ける業者も増えてきている。

ビジネスモデル事例集一覧へ

この記事の核となる項目
 ●お金が無くても留学できるオーペアプログラム
 ●農業体験をしながら無銭旅行ができるスタイル
 ●進化する労働と現物報酬の交換取引について
 ●ソーシャル・コンシュマーが次々と生み出す新サービス
 ●シェアエコノミーにおけるエリート層の輪郭
 ●シェアリング経済が築く新たな信用社会の特徴
 ●節税目的で広がるフリーマーケットとフェイスブック上の副業
 ●消費税引き上げを追い風に飛躍する個人間ビジネスの成功法則
 ●安全コストを意識したカーシェアリング事業の採算と転換期
 ●ローコスト旅行を支援する宿泊施設の新業態と新たな大家業
 ●小売業→レンタル→シェアリングサービスへのビジネス転換
 ●DVDレンタルから派生したマイカーを持たないライフスタイル


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2013.2.1
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●新興国のエリート人材が鍵を握る今後の国際ビジネス動向
 ●エリートを養成するIBスクールとボーディングスクール
 ●秋入学前の「夏休み」を活用した米大学生のリクルート活動
 ●教育の格差社会で学生ローン化する奨学金の実態と問題点
 ●不況と環境から生まれた「スワッピング」の新たな価値観