フランスのIoTメーカーが開発した「Digitsole」は、靴のインナーソール(中敷き)に埋め込まれたセンサーから、歩数、距離、カロリー、平均速度などのデータを自動測定できる(JNEWSについてトップページ
シューズメーカーからスポーツIoTメーカーへの転換

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JNEWS会員配信日 2018/5/22

 スポーツで使われるIoTデバイスは、デジタルの機能面が優れていても、身体に装着した時のフィット感が高く、軽量でなければ、長く使い続けることが難しい。その点では、スポーツ用品の製造業者としての経験やノウハウが重要で、種目や選手によっては、カスタマイズやオーダーメイドのニーズもあるため、中小メーカーの新規事業にも適している。

フランスの「Digitsole」は、狩猟靴のメーカーとIoTエンジニアとの共同開発によって生まれた、靴のインナーソール(中敷き)として装着するIoTデバイスである。
ランニング、サイクリング用シューズの中に敷いて使えば、歩数、距離、カロリー、平均速度などのデータを自動測定して、スマホアプリで運動中のパフォーマンスや疲労度を把握することができる。ソールのサイズはハサミで自由にカットできるため、どんな靴にもフットさせることができる。

ソールに埋め込まれたセンサーからは、正しい歩幅や姿勢でランニングされているのかをAIソフトが分析して、関節や筋肉の怪我を防ぐための警告やアドバイスが行われる。また、サイクリング専用のインナーソールでは、ベダリングの角度やバランスが分析されて、最も効率的な踏力がかかるサイクリングの姿勢(シート高さ、フレーム高さ、ハンドルバーの長さ)を把握することも可能だ。


このインナーソールシリーズには、足の冷えを防ぐためのヒート(加熱)機能を備えたモデルもあるため、低温環境でのスポーツや、建設現場や土木工事など屋外作業にも適している。価格は、標準モデルのインナーソールが 99.99ユーロ(約1.3万円)、サイクリング専用モデルが149.99ユーロ(約1.9万円)、ヒート機能付のモデルが199.99ユーロ(約2.6万円)となっている。

靴に特化した、このIoTテクノロジーは、姉妹会社を通して他のシューズメーカーにも OEM供給されるビジネスモデルが描かれている。スポーツシューズの他に、作業用の安全靴、通勤用のビジネスシューズ、高齢者向けのウォーキングシューズなど、同じテクノロジーを活用できる範囲は広い。

■インナーソールの紹介映像

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