海外のクリエイターの中ではパトロンファンドによる活動資金の調達が流行っている。自分のファン=パトロンという位置付けで、月額会費という形で資金面の支援をしてもらう。クラウドファンディングよりもユーザーとの結び付きが強い。
パトロンファンディングによるクリエイターの資金調達

JNEWS会員配信日 2018/1/12

 従来のビジネスは、商品を開発して、それを販売することで売上を立てる収益構造になっている。プロの音楽アーティストにしても、CDや各種のグッズを商品にして、その売上が収益源になっている。しかし、ファンにとっては、アーティスト自身に魅力を感じているのであり、お仕着せの商品が欲しいわけではない。
その点では、ファンのコミュニティを作り、有料会員が求める特典を与えていくビジネスモデルのほうが、これからの時代には合っている。日本の音楽業界でも、人気アーティストの大きな収益源は、ファンクラブからの会費収入になっている。

それを無名の個人でも実現可能にしているのが、2013年から米国でスタートしている「Patreon(パトリオン)」というサイトで、音楽、文章、コミック、写真、映像など分野で活動するクリエイターが、自分のファンを組織化した有料会員制のコミュニティを運営できるプラットフォームを提供している。会員=パトロンという位置付けで、少額の会費を払いながら、応援したいクリエイターの活動を支えていく仕組みだ。

Patreonを使えば、クリエイターは才能の優劣に関係なく、マイページを作り、多くのパトロンから活動に必要な資金を調達することができる。パトロンに対しては、何らかの特典を与えることが約束で、出資額に応じて特典の種類を分けることができる。その点では、キックスターターなどクラウドファンディングの無形コンテンツ版に近いが、サブスクリプション型の会費設定ができるため、継続的な資金源にすることが可能だ。Patreon側では、パトロンから調達した資金の5%を仲介報酬として徴収するビジネスモデルになっている。

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JNEWS LETTER 2018.1.12
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