宅配便ドライバーの仕事を効率する目的で、一日の配送ルートを最適化できるクラウドサービスが成長している。ドライバーの配送データが蓄積されるほど、道路の混雑や不在率を下げた配送順路を導くことができる。
宅配便の配送ロスを解消するルート最適化サービス

JNEWS会員配信日 2016/11/12

 宅配便業界は典型的な労働集約産業であり、知識集約ビジネスへの変革が求められている。近年では、カーナビの普及によって目的地までのルート探索はしやすくなったものの、宅配便のトラックは1日に 70~100件もの荷物を届けるため、配送順路の決め方によって、すべての配送を終えるまでの時間(=人件費)や、燃料代にも大きな差が生じている。

現状では、ドライバーの経験によって配送順路を決めているが、これをデータ分析によって最適化するビジネスが登場してきている。「Route4Me」は、クラウドベースでルート探索サービスとして提供している新興企業で、運送業者が1日に巡回する配送先のリストをアップロードすると、最短の時間で配送できるルートを数秒で算定して、ドライバーのモバイル端末に送信する。


配送ルートを決めるためのデータとして活用されるのは、Googleマップが提供している地図と渋滞情報に加えて、このシステムを利用しているドライバーのモバイル端末から収集する GPSのトラッキング情報を分析している。実際にトラックが走行したルートの距離と時間が、地図のマトリックス上に記録されて、最短で配達ができる順路を導き出している。

Route4Me社では、毎月ドライバー10万人以上のモバイル端末をモニタリングして、年間で6000万回に及ぶ集荷と配達の履歴データを蓄積している。同システムを利用するドライバーが増えるほど、ルート探索の精度を高めていくことができる。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

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JNEWS LETTER 2016.11.12
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