JNEWS会員配信日 2015/1/10
事例:Acxiom
コンサートやスポーツイベントの空席対策は、売れ残ったチケットや座席を単純に安売りするのではなく、市場から収集した膨大なビッグデータから、消費者の嗜好や購買心理などを分析して、ピンポイントのマーケティングをしていく手法へとシフトしてきている。
プロスポーツやエンターテイメントなどの興行会社は、各顧客の購買履歴を分析して、次に薦めると購入率が高いと思われるイベントのチケットを個別に告知する方法をとっている。
スポーツの試合ならば、特定の対戦相手のみ入場券を購入している人、特定の曜日のみ入場券を購入している人、常に入場券を複数枚購入している人、などをカテゴリー別に割り出し、ターゲットを絞って正規の入場券よりもやや安いか、飲食特典付きの入場券、複数購入に対する割引などを電子メールでオファーするような方法だ。
さらに最近では、社内で蓄積された購買履歴だけではなく、それに関連した多種多様な情報を、外部のデータ会社から提供してもらうことで、チケット販売マーケティングの精度を高めている。
「Acxiom(アクシオム)」は、世界最大規模のパーソナルデータを扱っている会社で、5億人以上の個人情報を保有していると言われる。同社のエンジニアには、グーグル、アマゾン、マイクロソフトなどから引き抜かれた人材が多い。
Acxiomでは、合法的に各ルートから入手したショッピング履歴、サイトの閲覧履歴、アンケート調査の結果、健康情報、ファイナンシャル情報などをデータベース化している。そこから個人名が特定できる属性を取り除いた「匿名データ」として、クライアント企業に提供する形で、ビッグデータ・マーケティングが行われている。
クライアント側では、自社が保有する顧客リストと、Acxiom側の匿名データとを結び付けると、売上を伸ばしたい商品やサービスに適した属性(年齢、居住地、職業、趣味、家族構成、年齢など)の顧客を精密に絞り込んで、購買率を高めることができる。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)
■Acxiom http://www.acxiom.com/
■JNEWS会員レポートの主な項目
●サブスクリプション型の映画館送客サービス
●映画館の空席を収益化するビックデータ分析
●音楽イベントの空席を解消するビジネス
●売れ残りチケットの入札システム
●ビッグデータ・マーケティングの仕組みと実態
●データ分析によるパーソナライズ・プライシング
●ポイント制度によるロイヤリティ・マーケティングの顧客特性
●スポーツ業界から学ぶビッグデータ分析ビジネスの着眼と方法
●定期購買で高収益を持続させるサブスクリプションeコマース
●チケット販売ノウハウで変わる街コンイベントの集客と採算性
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2015.1.10
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