JNEWS会員配信日 2013/7/13
事例:STACKED
フードトラックやファッショントラックが登場してきた背景には、スマートフォンやiPadから利用できるビジネスアプリが普及してきたことも関係しており、固定店舗にも「セミセルフサービス店」という新業態が浮上してきている。
人件費は省きながらも、顧客へのサービスを充実させるのが「セミセルフサービス」の特徴で、そこに活用されているのがiPadを中心としたタブレット端末である。特に、飲食店の分野では、iPadによるITソリューションを取り入れた店が「iレストラン」と呼ばれている。
ロサンゼルス郊外にある「STACKED」という店は、ハンバーガー、ピザ、サラダなどを販売しているが、60あるテーブルのすべてにiPadを設置して、顧客がセルフで注文できるようにしている。この注文システムでは、ハンバーガーやピザの中に入れてほしい素材、外してほしい素材、トッピングの組み合わせ、ソースや調味料の種類など、詳細に指定することができる。
会計も、テーブルのiPadを顧客自身が操作して、クレジットカードで支払いを済ませる方式だ。店のオーナーによると、システムの構築に 100万ドル程度かかったが、従業員数が少なくても店のオペレーションができ、顧客自身がオーダーメイドに近い感覚で注文できることから好評だ。
セミセルフサービス化の波は、ファーストフードに限らず、高級レストランにも及んでいる。欧州で人気の高いカリスマシェフのゴードン・ラムゼイ氏が、米ラスベガスで経営するレストランでは、400種類以上あるワインリストを、顧客自身がテーブルのiPadから検索して注文できるシステムを導入している。
高級レストランでは、ソムリエからワインリストを渡されて選ぶのが普通だが、知識の浅い顧客にとっては、ソムリエに的確な質問をすることができず、どんなワインかわからないまま注文してしまうことが少なくない。
しかし、iPadの画面上では、生産地や生産年などから検索したワインの特徴を、顧客自身が学びながら、好みの銘柄を選んで注文することができる。注文されたワインの履歴は POSデータとしても活用できるため、新たなワインの仕入れにも役立つ。
●米国で急増するファッショントラック起業者
●ネット・移動・実店舗による3系統の販売モデル
●ファッショントラックの開業コストと採算について
●ファッショントラックの出店地開拓とパーティ販売
●ファッショントラック誘致による副業モデル
●ファッショントラックのサービス業への応用
●iPadを活用したセミセルフサービス店舗の登場
●iPadで構築するPOSレジシステムの可能性
●固定店舗から「移動店舗」へシフトする飲食ビジネス
●ネットとの連携で急成長するモービル・フードトラック市場
●ソーシャルな友達人脈を販路としたホームパーティビジネス
●家賃なしで好立地に出店するワゴンショップのビジネスモデル
JNEWS LETTER 2013.7.13
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