written in 2012/7/30
事例:Square
個人と個人とのビジネスは、リアルでローカルな分野でも活発になっていくことが予測できる。ネットの検索サービスなどで「信頼できる人」さえ見つけることができれば、料金が割高な業者を使う必要性は、次第に薄れていくためである。介護、家事代行、ベビーシッター、家庭教師などは、その典型的な職種として、その分野の資格、スキル、経験のある人達が、副業としても手掛けやすい。
こうしたスモールビジネスを始めるにあたり、急所の一つといえるのが「代金決済」の部分である。ネット上のeコマースは、クレジットカード決済の普及と共に急成長していったが、その法則は、リアルなスモールビジネスにも当てはまりそうだ。
米国の個人店舗や副業者の間に普及してきたのが「Square(スクエアー)」というスマートフォン用の決済システムで、スマートフォン(iPhone、Android)のイヤフォン・ジャックに専用のカードリーダーを差し込むことで、簡単にクレジットカード決済ができるものだ。しかも、そのカードリーダーは無料で配布する方式を採ったため、2010年のサービス開始から1年で80万台が出荷され、現在は年間で40億ドルのカード決済取引がされるまでに成長している。
カード決済の手数料は、決済代金に対して2.75%で、それ以外の初期費用や基本料金などはかからない。
簡単に決済ができる手段が整えば、それを利用して何か商売をやろうと考える人が増えてくるのは必然の流れで、食品の移動販売、ベビーシッター、庭の芝刈り、パソコンの修理、日曜大工など、身近な副業をする人達が増えてきている。
その流れを受けて、PayPal(ペイパル)でもスクエアーと同じ仕組みの「PayPalHere」を立ち上げているし、米銀行大手のバンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴも3社協同で「clearXchange(クリアエクスチェンジ)」という、スマートフォンによる個人間決済サービスを立ち上げている。
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JNEWS LETTER 2012.7.30
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