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  オンラインで家庭教師の副業ができるプラットフォームが米国で成長している。休日の空いている時間に自宅で待機して、オンラインで質問された問題の解き方を解説する方法。この副業で、多い人は月に15万円程度の収入を得ている。
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自分の専門知識を収益化する
オンラン副業プラットフォーム
written in 2010/6/11
事例:tutor.com 他

tutor.com  近年、欧米で副業人口が増加しているのは、ネット上の副業プラットフォームが充実してきたことが関係している。iPhoneやiPadアプリの販売ができる「App Store」にしても“副業者向け”とは明記されていないものの、デベロッパー登録者の大半は、他に本業を持つ傍らで、アプリ開発を手掛けている副業者である。

もともと米国では、サラリーマンも自ら確定申告をするため、大義の“個人事業者”という位置付けで、副業に対する抵抗感は少なくて、警察官や消防士でさえも副業をしているほどだ。以前は、自動販売機オーナーなどの人気が高かったが、最近では多額の資金は使わずに、自分の知識、経験、スキルを活かせる副業へとシフトしてきている。

たとえば「家庭教師」という仕事も、以前は大学生のアルバイト講師が主流だったが、いまでは社会人の高学歴者がオンライン副業として行う職種になっている。そのプラットフォームを提供する「tutor.com」には、全米で数千名の家庭教師が登録しているが、その中には高校教師や大学教授も含まれている。

このシステムは、家庭教師が生徒宅を訪問するのではなく、教師と生徒、双方の自宅をネットで中継したオンライン授業として行われるため、登録者は自分の空き時間を利用して、家庭教師の仕事を在宅で行うことができる。登録の条件は、米国、カナダの大学卒業資格を持つことに加えて、同サイトが行う実力判定試験に合格しなくてはいけない。採用される人材の大半は、他に本業を持つ社会人で、オンラン家庭教師としての副業で得られる収入は、アクティブに活動した場合で 月に800〜1600ドルという。

採用後の指導方法は、オンラインでゼロから授業をするのではなく、自宅で自習中の生徒が、わからない問題に直面した時に、その内容を質問すると、オンライン待機中の教師が、リアルタイムで解決方法をアドバイスする方式になっている。生徒側が支払う料金体系は3コースに分かれており、月に1時間、2時間、3時間分の指導を受けることができる。1回の質問に対して回答にかかる時間は平均で25分のため、月2時間のコースだとおよそ5回の指導を受けられる。

《オンライン家庭教師の仕組み》

  

《tutor.comの料金体系(生徒側)》

 ・月に1時間分のオンライン指導が受けられるコース……月額 34.99ドル
 ・月に2時間分のオンライン指導が受けられるコース……月額 69.99ドル
 ・月に3時間分のオンライン指導が受けられるコース……月額 99.99ドル



 副業希望者の中には、既に本業で高年収を得ている人達も含まれる。彼らの副業は、さらに収入を増やすことだけが目的ではなく、本業(の勤め先)だけに依存しない収入の分散や、新たな仕事の領域を開拓したいという気持ちによるところが大きい。自分の専門性は維持しながら、本業ともリンクした副業を行えるのが理想だ。

米国では、医師、会計士、弁護士などの有資格者が副業をすることは一般的で、その内容は、出版社からの依頼による原稿執筆、セミナー、講演活動などが古くから行われている。そして最近になって増えているのが、ネットからの相談者に対して、“専門家”としての回答やアドバイスをする副業である。
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この記事の核となる項目
 ●趣味を実益にするマルチジョブのワークスタイル
 ●本業と副業で使い分ける仕事の内容と目的
 ●海外で人気の副業になっている知的職種の動向
 ●オンライン家庭教師による副業モデル
 ●専門家に副業機会を与える有料相談プラットフォーム
 ●有料相談サイトのビジネスモデル
 ●身近な経験で起業する副業者の集客支援サービス
 ●個人の副業者と依頼者のマッチングモデル
 ●スキルシェアの仕組みが変える職能教育
 ●個人間のスキルシェアによる副業プラットフォーム
 ●時間の枠に縛られない仕事と副業からの起業
 ●シングルタスクからマルチタスクへ変わる時間管理と働き方
 ●企業の商売敵として浮上する“無欲な労働力”のインパクト
 ●高級サービスをウリにした隠れ家的商売と自宅店舗の採算
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