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ネットで求められる仮想キャラクターと
アバタービジネス
written in 2008/1/21
事例:Oddcast 他

Oddcast  巷で人気のキャラクターというと、マンガやアニメの世界から登場していることが多いが、そもそも「キャラクター(character)」とは個性や特徴のことを
意味していて、どんな人や物にも備わっているものである。ただし「親しみやすいキャラクター」と「親しみにくいキャラクター」の両方があって、それが初対面したときの印象と結びついている。第一印象で得をするのは、もちろん「親しみやすいキャラクター」のほうである。

人間の脳は、新しい人や物と対面した時の印象を数秒以内に決定すると言われるが、その時のイメージは後々の購買行動や人間関係に大きな影響を及ぼすことは科学的にも実証されている。最初に好印象を感じた人物に対しては、その後も良い面が目に付くようになり、常に肯定的な解釈するようになる。逆に初対面で「怖い」「冷たい」「難しい」「嫌だ」という印象を持たれてしまうと、その時点で苦手意識が刷り込まれてしまうのである。幼少の頃に歯医者に行って“怖い”と感じてしまうと、大人になってもその恐怖心がなかなか消えないのと同じことである。

そこで各メーカーでは自社の製品ができるだけ好印象となるような個性や特徴を盛り込もうとするが、分野によってはどうしても堅苦しい印象になってしまったり、目立った特徴がない製品になってしまうことがある。そのような場合には、他社の「親しみやすいキャラクター」を利用させてもらうことで、消費者に伝わる製品の印象をガラリと変えることができる。子供の勉強道具である文房具に人気アニメのキャラクターを登場させることによって売上が伸びるのはそのためである。

《キャラクタービジネスとは》
    キャラクタービジネスモデル図

「消費者から知名度の高いキャラクター」の典型といえるのは、テレビで活躍する芸能人や有名スポーツ選手のようなスター的な人物だろう。しかし実在する有名人のキャラクター起用は契約料が高い上に、消費者によって好き嫌いが分かれるし、私生活のスキャンダルや本業の成績不振によってイメージが崩れてしまうというリスクもある。そこで常に好感度を維持しているアニメ界などの架空キャラクターのほうが、製品の印象を高めるキャラクターとしては使いやすい。

子供向け文具にアニメキャラクターを掲載するようなケースでは、キャラクターの著作権者(アニメ作者やアニメ出版社)との間でライセンス契約を交わして、商品が1個売れる度に、その数パーセントが著作権者に支払われる取り決めになっている。この方式であれば有名芸能人を起用して数千万円の年間契約料を払うよりもリーズナブルである。そのためキャラクター文具の企画〜販売については、中小のメーカーでも比較的参入しやすいのが特徴。

 これまでのキャラクタービジネスは、ほとんどがテレビ番組やマンガ作品の登場人物として人気に火が付き、それが玩具や文具としても製品化されるような流れを辿ってきた。しかしそれは今後のキャラクター市場からすると前哨戦のようなもので、大本命となるキャラクター戦線は仮想空間の中で繰り広げられるものになる。
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この記事の核となる項目
 ●そもそもキャラクターとは何なのか?
 ●ネットで求められる仮想キャラクターとアバタービジネス
 ●借りるよりも貸すほうが儲かるキャラクタービジネス
 ●IT社会における仮想キャラクターの役割
 ●仮想キャラクターとして活躍するネット社会の弁護士
 ●ネット界におけるアバタービジネスの業界構造
 ●仮想空間における人気キャラクターの生み出し方と育て方
 ●どこまでも進化するアバタービジネスの魅力
 ●仮想キャラクターの収益構造とキャラクタープロダクション
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JNEWS LETTER 2008.1.21
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