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  買い物は大量にまとめ買いするほど割り引きされて安くなるという特性を活かして、消費者が共同購入グループを結成する動きが欧米で目立っている。これは「バイイング・グループ」とも呼ばれて、卸業者とも小売業者とも違う新たな存在として影響力を持ち始めている。
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卸業者とも小売業者とも異なる
バイイング・グループの台頭
written in 2006/11/14
事例:REI 他

REI  特売セールのチラシを見ながらできるだけ安い店へ買い物に出かけるのは賢明な消費者ならば当然のことだが、さらに安く買い物をしたいのであれば「ギャザリング」という方法がある。これは一つの商材に対して買いたい人を大勢集めることで特別な割引を受ける共同購入のことで、その理屈は量販店やスーパーなどの小売店が大量仕入れをすることで仕入れ原価を下げているのと同じだ。

日本ではオンラインショップが販促イベントとしてギャザリング(共同購入)を企画して消費者を募る例が増えているが、欧米では消費者自らが主体となって共同購入グループを結成している例が目立つ。消費者が結束してグループを作るというのは“消費者組合”の考え方で、決して新しいコンセプトではないがネット社会においては消費者の団体(組合)が魅力的なものとして生まれ変わる可能性が高い。消費者組合に新たな動きがあることは、約1年前のレポートでも紹介したが、消費者が組合を作ってメーカーや小売業者から特別な団体割引を受けることは、今後の購買スタイルとして定着していくことになりそうだ。

また、企業にも共同購入(共同購買)のスタイルが広がりつつある。製品の製造や販売に必要な物資の調達を、個々の企業がバラバラに行うのではなく、仕入れ先から有利な仕入条件を得るという利害の一致した同業者がグループを結成して共同購入を実現させようとするものだ。その仕組み自体は古くから提唱されていたものだが、リアルな商圏の中では地理的にも離れた各業者が一つにまとまることは難しいため、上手く機能している例は少なかった。しかしネットで組合を形成することであれば、これまでにはない可能性を試すことができる。

これらの団体は“バイイング・グループ”とも呼ばれているが、従来の消費者コミュニティと異なるのは「安い買い物をする」という明確な目標のもとに会員組織が形成されている点である。今までの流通システムは、消費者(企業も含む)がバラバラに存在しているということを前提として組み上げられてきたものだが、その消費者がグループ化、集団化するということは、流通を大きく変える波の到来を予感させるものだ。
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この記事の核となる項目
 ●さらに力を持つ一般消費者〜広がる欧米の共同購入グループ
 ●ニッチ市場における共同購入グループの可能性
 ●企業に広がる共同購買〜バイイング・グループ
 ●バイイング・グループによる共同仕入れの流れ
 ●医療分野における共同購買グループの事業化
 ●卸業者とバイイング・グループの違いについて
 ●古くて新しい共同購入団体のビジネスモデル
 ●国内における共同購入の動きと可能性
 ●消費者が作る共同購入株式会社の可能性
 ●消費者の購買力をバックに力を増す共同購入グループの復権
 ●複雑化する流通経路に求められるアグリゲイターの役割と魅力
 ●比較検討サービスの普及で変わるオンライン消費者の購買行動
 ●企業とは反対側に立つ消費者団体としての起業と事業プラン
 ●オンライン消費者の時代に台頭する情報ビジネスと専門職


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