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  ネットで複数のユーザーが同じ表計算データを集計できる「オンラインスプレッドシート」が会計業界に思わぬ波紋を呼んでいる。この機能を使うと、これまで会社が雇用してきた経理担当者の数を半減することができてしまうという。
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オンライン表計算ソフトが変える
サービスのセルフ革命
written in 2006/7/19
事例:Zoho Sheet 他

Zoho Sheet  スーパーマーケットが日本の小売業界に登場したのは昭和30年代のこと。それまでの買い物は、八百屋や魚屋での対面販売が常識であったが、スーパーマーケットという新業態の登場によって、消費者が自分で好きな商品を買い物カゴに入れるセルフサービス方式が普及した。これは店側の労働効率を飛躍的に高める結果となった一方で、消費者の新たなショッピングスタイルとして支持される形となった。買い物のたびにいちいち店員と言葉を交わす必要がない利便性は、店側が顧客のプライバシーに深く関わらないという二次的な効果も生み出したのだ。

そして現代のスーパーマーケットでは、セルフレジの導入によってさらに自動化が推し進められている。セルフチェックアウト式レジでは、顧客自身が代金の精算をして現金やクレジットカードでの支払いを済ませることができる。これによってレジ店員の人件費は4分の1程度に削減することができると言われている。また、店員が“買い物の中身”という顧客のプライバシーに直接触れることが無くなることによって、消費者はより自由な買い物をすることができるようなる。

有人サービスから無人サービスへの切り替えによって業績が飛躍的に伸びたケースとしては、消費者金融業界の取り組みが典型で、消費者ローンを初めて申し込む新規顧客の50%以上が、店員と対面することのない無人契約機を利用している。この例に限らず、現代の消費者は店側に自分の行動を詮索されることのないセルフサービスを利用したいという傾向が高まっている。回転寿司が既存の寿司業界を駆逐している要因もまた、会計の明朗化とセルフサービス化によるものが大きい。

そしてセルフサービス化の波はオンラインサービスにも新たな変革を与えようとしている。もともとネット上のサービスはプログラムによって自動化されている部分が多いが、それでもメールを介して担当者が行っている作業もまだ少なからず存在している。それを解消する新技術として注目されているのが「オンラインスプレッドシート(オンライン表計算サービス)」の存在である。オンラインスプレッドシートはグーグルが新サービスとしてリリースされたこともあって、にわかに脚光を浴びているが、その利用方法はまだ漠然としか見えていないような段階。しかしこの機能を上手に活用すれば、次世代のセルフサービスを生み出すことができ、これまでサービスの申込や契約に躊躇していた潜在的な顧客層を獲得できるようになる。
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この記事の核となる項目
 ●証券業界のセルフサービス化がもたらしたものとは
 ●会計業務のセルフ化をもたらすオンラインスプレッドシート
 ●オンラインスプレッドシートによる商談の流れ
 ●計数管理のセルフ化で消滅する集計・報告の概念
 ●税金の電子申告から伺えるオンライン会計の未来像
 ●急速に普及するウィキ(Wiki)がネットビジネスに与える影響
 ●Web2.0サービスの実例から学ぶ情報連鎖の仕組みとネットの将来像
 ●法人からの受注率を高める見積書の工夫とオンライン見積機能


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