written in 2005/3/14
事例:Live365 他
巷のニュースではラジオ局の買収で盛り上がっているが、インターネット時代のラジオ放送局(=ネットラジオ)は、大掛かりな電波設備や行政の許認可を受ける必要もなく、個人レベルでも簡単に立ち上がることが可能である。これは、ブログが個人の情報発信メディアとして席巻したのと同じ可能性を秘めている。違うのは、発信するコンテンツの種類がテキストか音声かという差である。
ネットを介して情報発信されるコンテンツとしてはテキスト(文章化された原稿)から動画への進化が注目されているものの、DVD品質の映像を円滑にネット配信することに耐えうる環境は発信者側、受信者側の双方でまだ整っていない。そのため、映像作品のネット配信事業を軌道に乗せるには、あと数年の時間がかかりそうだ。
そこで、新時代のコンテンツ配信事業における前哨戦として注目しておきたいのが「音声コンテンツ」である。その可能性を具体化するツールとして普及しはじめたのが「iPod(アイポッド)」を中心とした携帯音楽プレーヤーの存在だ。その用途はもちろん「音楽を聴くこと」が主であるが、その他のユニークな活用方法として英会話のトレーニングCDをiPodに収めておき、通勤途中の電車でヒアリングの練習をしている人もいる。
広義な意味での「情報」をキャッチするする媒体としてパソコン画面上では「テキスト」、自宅でくつろいでいる時にはテレビやDVDによる「映像」がわかりやすいが、移動中となれば「音声」が最も手軽である。自分が必要とする音声情報をネットと繋がったパソコンでダウンロードしておき、携帯プレーヤーに転送して聴くという方法は、新時代の情報管理術としても大きな可能性を秘めている。
(海外ネットビジネス事例一覧へ)
●電波を使わない個人ネットラジオ局の台頭
●ネットラジオとiPodが生み出す新たな音声ビジネス
●ポッドキャスティングで音声コンテンツを聴く仕組み
●自分のトークを売り物にするネットラジオ局
●音楽系ネットラジオ局の収益モデルと既得権益
●音楽系ネットラジオの一般的な収益モデル
●音声コンテンツの有望株として注目するオーディオブック市場
●ダウンロード方式によるオーディオブックの販売手法
●版権を獲得することが急所となるオーディオブック市場
●オンライン音楽配信で変わる音楽業界の権利ビジネス
●優良コンテンツに対する版権管理の仕組みと版権エージェント
JNEWS LETTER 2005.3.14
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