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Written in 1999.3.5
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大勢の人を組織化するコミュニティやネットワークはカテゴリーが絞られているほどビジネス化はしやすい。「10万人の会員組織になりました」といっても、それがどんなキーワードによって集められたネットワークなのかにより、その中で販売できる商品や広告スポンサーの種類は限定される。
インターネット上には様々なカテゴリーのサイトが存在するが、その中でも平均年収が最も高い会員層を狙おうとしているが百万ドル長者専用ポータルサイトとして98年末に立ち上がった"Millionaire.com"である。
年収100万ドルを超えるような富裕層が組織化できれば、彼等が欲しがる商品を様々な業者との提携により販売したりオークションを開催することで十分な収益が見込め、ビジネスが成立するという視点だ。
"Millionaire.com"の強みは「Millionaire Magazine」という紙媒体の月刊誌を富裕層向けに古くから発行していて、その読者数が約5万2千人、広告スポンサーを約120社も既に抱えている点にある。紙の月刊誌は「誰でも簡単に読むことができる」というメリットを持つが、「その読者を組織化してオークションビジネスを展開する」といった二次的な事業が興しにくい。そこで紙媒体の読者を双方向性の高いインターネットメディアに誘導して、物販やオークションなどの事業に発展させていこうとするわけだ。
■Millionaire.com
http://www.Millionaire.com/
●Millionaire.comから学ぶ出版社のWeb戦略プラン
・雑誌による読者の囲い込み〜ネット上でのEコマース
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