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独立事業者(ギグワーカー)としての働き方と平均月収

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JNEWS会員配信日 2021/10/26

 独立したワークスタイルの調査研究を専門とするコンサルティング会社、MBOPartnersが2021年8月に発表したレポート「State of Independence in America」によると、パンデミック後の2020~2021年にかけて、雇われずに働く個人の独立事業者は34%増加して、5100万人となった。

これは米国労働人口(1億5000万人)のうち、3人に1人は何らかの個人事業を手掛けていることを意味する。その内訳をみると、ギグワーカーとしてオンデマンド(臨時)で働く個人は、前年比で51.3%増加して、独立事業者の中で最も大きな勢力として成長してきている。

《独立事業者の内訳(米国)》

パンデミック以降、オンデマンドの独立事業者(ギグワーカー)が増えているのは、本職の雇用先での就労時間が減少したことにより、生活費を補填する副収入が必要になったことが、主な理由として挙げられている。また、雇用関係に縛られないギグワーカーの仕事は、感染リスクの低い安全な職場を自分で選ぶことができるし、人間関係のストレスも少ない。若い世代の中では、メンタルヘルスの問題から、ギグワーカーの働き方を選ぶ人が多いのも特徴である。

どんな人達がギグワーカーとして働いているかについては、Wonoloが公表している登録者の属性から把握することができる。同サイトの仕事受注ベースでみた、年齢別ギグワーカーのシェア率は、20~40代が全体の75%を占めている。ただし、週2回以上の仕事を行っている割合では、40代以降のほうが高く、月間平均で約350ドル(3.9万円)を稼いでいる。

《Wonoloワーカーの年齢層(2021年)》

《Wonoloワーカー世代別の平均月収》

The State of the Gig Economy by Generation(Wonolo)

米国では、副業として個人事業を手掛ける人達が、大きく3つのグループに分類されている。1つ目は、自分のビジネスを立ち上げることにチャレンジする起業家層、2つ目は、在宅でプログラミング、Web制作、原稿執筆などの仕事を受注するフリーランス層、そして3つ目が、案件ベースで指定の日時に出勤する、ギグワーカー層になる。

(1)起業は成功すると最も高いリターンが得られるが、事業失敗のリスクが伴う。(2)受注型フリーランスは、在宅で仕事ができるのが利点だが、専門家としてのスキルを習得する必要がある。(1)と(2)の選択をできる人の割合は、副業希望者の中でも高くはなく、それよりも手軽に実行できる(3)ギグワーカーを希望する人達が、今後は増えていくことが予測されている。

日本でも、働き方改革による残業代のカットにより、実質年収が下がっている現役サラリーマン、定年退職後に年金+αの副収入を得たいシニア層などが、ギグワーカーの潜在層になることから、彼らと繁忙期の臨時人材を調達したい企業側とのマッチングを行う、オンデマンド派遣型の人材ビジネスには商機が見込める。

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