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変動時間報酬で変わるフリーランスのワークスタイル

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JNEWS会員配信日 2019/6/5

 企業は安定的な労働力を確保するために、月給や時間給の単価を保証する形で人材を雇用している。しかし、曜日やシーズンによって繁閑の偏りは生じるため売上高と人件費のバランスを常に最適なバランスで保つことは難しい。人件費を固定費から変動費に変えるためには、業務委託型のフリーランスを活用することが注目されているが、この場合は、忙しい曜日や時間帯に、必要な人員数を集めることが課題になる。そこで考案されているのが、変動時給のコンセプトである。

日本でも稼働しはじめた、アマゾン直営の商品配送サービス「Amazon Flex」は、米国のフリーランス就労者にとっても、ワークスタイルの新風を巻き起こしている。Amazon Flexのアプリ上では、当日直前までの求人募集が2~3時間単位のブロックで募集されているが、時給換算でみた報酬額には18ドル~24ドルまでの差がある。

たとえば、3時間で54ドルのブロックもあれば、75ドルのブロックもある。この違いは、仕事の忙しさ(荷物の配達個数)が異なるケースや、エントリーする人員が少ない時間帯に適用されており、出勤までの残り時間によっても、報酬額は変動していく。そのため、Amazon Flexのワーカーは、アプリ上で提示されている報酬額の推移を見ながら、最適なタイミングでエントリーすることが、自分の報酬単価を高めることになる。

クリスマスの夜は誰でも働きたくないものだが、アマゾンにとっては最も忙しい時でもある。「需要>供給」の偏りが生じることで報酬レートが高くなるクリスマスの夜に出勤をして、クリスマス後に報酬レートが下がるタイミングで休むことも、ワークスタイルとしては賢い。

 UberやAmazon Flexのような、需給のバランスによって変動する報酬レートを意識した働き方は、他のフリーランス職にも応用して、年収を伸ばしていくことが可能だ。海外では「Upwork」や「Freelancer.com」、日本では「クラウドワークス」や「ランサーズ」などが、Webデザイン、プログラミング、ライティング等の仕事を仲介しているが、その中でも報酬相場の偏りは存在している。

海外では、夏休み期間やクリスマスシーズンには、仕事を依頼できる働き手が少なくなるため、報酬相場が高くなる傾向があり、職種によっては25%以上の割増価格での受発注が成立している。

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