レンタカー業界にみるコミッションセールスの報酬体系
企業は、従業員にかかる固定費はできるだけ低く抑えながらも、優秀なスタッフには相応の報酬を払うことで、仕事へのモチベーションを高めてもらいたいと考えている。そこで米国では、基本給の割合を下げて、売上実績に応じたインセンティブ給の割合を高める動きが、一般職の中でもみられる。
典型的なのが、米国のレンタカー業界で、空港や駅周辺にあるレンタカー営業所のスタッフは「レンタカー・セールスエージェント」という肩書きで採用されている。彼らの仕事は、営業所を訪れた事前予約済みの顧客に対して、レンタルの手続きや車両の説明をすることだが、その時にオプションサービス(主に保険)のセールスで加算された売上の一部がコミッション報酬として支払われる仕組みになっている。
※世界各地105ヶ国でレンタカー営業所を展開する「Sixt」
海外のレンタカーは、基本料金の中に最低限の補償しか含まれておらず、レンタル中に物損・人身事故を起こしたり、車両が盗まれた場合の賠償責任を減額できるオプション保険の販売は、レンタカー会社の重要な収益源になっている。オプションの組み合わせ方によっては、最終的に支払うレンタル料金が、基本料金の2倍近くになることもある。
レンタカー業界では、同業者が乱立しており、顧客の獲得競争が厳しいため、集客の起点となる旅行サイトのオンライン予約では、できるだけ安いレンタル料金を提示しておく。そして、顧客が車両を利用する際に、オプションメニューを巧みに販売するのが、店舗スタッフ(セールスエージェント)の役割になる。この業界では基本給がおよそ10ドル、それにコミッション報酬が加わることで、トータルの年収は35,000ドル前後がモデルケースになっているが、実力次第では、50,000~70,000万ドルを稼ぐことも可能と言われている。
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