動画配信会社のネットフリックスでは、自由に何日でも休暇が取れる休日無制限制を導入することで有能な社員を獲得。世界に事業の拠点を広げる中、社員を就業規則で縛るのではなく、自主性に任せたワークスタイルを構築していく必要があった。
休日無制限制を導入するネットフリックスのワークスタイル

JNEWS会員配信日 2017/12/17

 日本企業の年間休日は平均で110日~120日、さらに有給休暇が20日以上与えられている。有休をすべて使えば週休3日に近いワークスタイルを実現することも不可能ではないが、実行している人は皆無といえるだろう。厚生労働省の「就労条件総合調査」でも、有給休暇の消化率は5割以下となっている。

国が推進する「働き方改革」の中では、休日を増やすこともテーマとして掲げられているが、休日日数だけで職場の良し悪しが決まるわけではない。たとえば、金融業界は営業日がカレンダー通りのため、年間休日は「120日」と、他の業界と比べても多い。しかし、日常は業務に忙殺されており、個人の都合に合わせて休暇を取れる余裕は少ない。

《業界別の年間休日数》

一方、米国では「Unlimited Vacation」と呼ばれる、日数無制限の休日制度を導入する企業が増えてきている。動画配信会社のネットフリックス(Netflix)では、休日は無制限の取得することができ、就労時間も「朝9時から午後5時」のような定時が決まっているわけではなく、リモートワークで働くことが可能だ。最低限の義務は、与えられた仕事を決められた期日までに仕上げることである。

同社は1997年にDVDレンタル会社として創業した後、2007年からは動画配信メディアとして移行、現在は世界190ヶ国で1億人以上の会員にサービスを提供している。そうした成長スピードの中では、世界各国で採用する社員を就業規則で縛るのではなく、本人の自主性に任せたワークスタイルを構築していく必要があった。

実際のところ、柔軟な休日ポリシーにしたほうが、社員は熱心に働く傾向があり、任せられたプロジェクトを完結した後に、数週間の海外旅行に出かけるような休暇の取り方をしている。「休日無制限」は、求人案件の中でも注目度が高い待遇であり、有能な人材が集まりやすいメリットもある。

そもそも、現在の労働時間(週40時間)や休日制度は、1960年代頃から工場労働者が過剰労働に陥らないために整備されてきたものだ。しかし、場所や時間の制約なく、リモートワークができる時代になると、これらの規則が逆に“縛り”となって、柔軟な働き方をする上での弊害になってしまう。そこに気付いている海外企業は多く、休日ルールを取り払うことで、社員の満足度と、業績拡大のスピードを高めている。

この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

JNEWS会員レポートの主な項目
・休日無制限制度の仕組みと作り方
・リモートワークの成否を決める企業文化の築き方
・地域格差を配慮したリモートワーク賃金体系の決め方
・給与+αとして与えられるリモートワーカーの福利厚生
・進化するリモートワークツールの活用ノウハウ
・リモートワーカーホリックへの労災対策
・リモートワークの体験期間を与えるリトリート施設
・在宅勤務制度導入に向けたノウハウ開拓
・遠隔ビジネスで価値を高められるリモート人材の特徴
・ミレニアル世代がリーダー役となるワークスタイルの変革

この記事の完全レポート
JNEWS LETTER 2017.12.17
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ

(新ワークスタイル事例集) / (トップページ) / (JNEWSについて)

これは正式会員向けJNEWS LETTER(2017年12月)に掲載された記事の一部です。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料による情報提供をメインの活動としています。 JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。

JNEWS LETTER 2週間無料体験購読

配信先メールアドレス

※Gmail、Yahooメール、スマホアドレスの登録も可
 
Page top icon