健康寿命が伸びていることに伴い、70代まで働きたいと考えているシニアは多く、彼らにとって理想の働き方が求められている。労働人口が減少する中、60代以降の人材を再び活用するアンコールキャリアの整備は国策としても重要になっている。
現代シニアが理想とするアンコールキャリアの働き方

JNEWS会員配信日 2017/6/14

 日本人の平均寿命は、2015年の時点では男性が80.7歳、女性が86.3歳で、1990年頃と比べると5歳近く伸びている。しかし、元気で長生きしなければ幸せではないため、世界保健機関(WHO)では、深刻な病気や介護の心配が無く、自立して過ごせる期間を示した“健康寿命”を伸ばすことを提唱している。


※出所:厚生労働省

北米、欧州、日本を含めた先進国では、第二次大戦後に生まれたベビーブーマー世代が引退の時期を迎えて、働き手となる世代が縮小する。そのため、健康寿命を引き上げて、シニア層の生産性を高めることが、その国の経済力を維持する上でも必要な課題と捉えられている。

米国でも、2024年には労働人口の25%が55歳以上になることが推計されており、健康なうちは、生涯現役として働き続ける社会が到来している。ただし、60代以降にどんな働き方をするのかで、人生の豊かさは変わってくる。

心身共に無理のないシニアライフを実現する秘訣は、人生に3つの籠(カゴ)を持つことだと言われている。1つ目のカゴは、趣味や旅行などを楽しむことで、仕事一辺倒だった20~40代にはできなかった夢を実現しようとすることが、健康で長生きするためのモチベーションになる。

2つ目のカゴは、ボランティアや地域コミュニティの活動など社会貢献ができる時間を持つこと。これは地域住民との繋がりを深くして、独り暮らしになったときの、互助システムとして機能するようになる。

そして、3つ目のカゴが、アンコールキャリアとして、やり甲斐のある仕事を見つけることだ。60代以降も働く人の大半は、年金だけでは心許ない生活費を補ったり、貯蓄を殖やしたいと考えているが、それだけでは仕事の満足度は得られない。彼らが重視しているのは、金銭面の条件よりも、社会との繋がりを持ち続けることや、健康に配慮してストレスを抱えずに働けるワークスタイルである。

投資銀行のバンクオブアメリカ・メリルリンチが2016年に行った調査によると、早期の引退を希望しているプレリタイア層でも、10人のうち7人が引退後も働くことを計画している。その働き方は、およそ7割がパートタイムの仕事か、レジャーと仕事を両立できるフレキシブルな働き方を理想としており、フルタイムの仕事を希望している者は5%に過ぎない。

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・フルタイム雇用からのリタイアメント
・好条件の仕事を獲得するアンコールパス
・セカンドキャリアとしてのオンライン教師
・仕事とレジャーを両立できるシーズナルジョブ
・リゾート施設にとって好適なリタイア人材の採用
・製薬企業が狙うリタイア研究者の頭脳仲介
・雇用創出のためのアンコール・アントレプレナー支援
・若年から広がるパラレルキャリア/サイドハッスルの潮流
・新たな仕事の価値観と高年収を稼げるリモートワーク
・働き方改革で浮上する在宅勤務制度導入に向けたノウハウ開拓
・シニアの経験を活用したフェローシップとシニア起業の着眼点

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