テレワーカーに求められる条件とホームオフィス投資の考え方

JNEWS会員配信日 2016/11/3

 米国で新たに仕事を見つける人の中では、パートやアルバイトに出るよりも、在宅勤務の仕事を探す人が増えている。通勤時間を省けるだけでなく、テレワークのほうが、自分の学歴、スキル、経験などを活かして高収入を稼げる仕事が見つけられるためだ。

求人サイト「FlexJobs」の中では、フルタイムの在宅勤務社員として働ける案件が多数掲載されている。その中では、ゼロックス、IBM、Dell、アマゾン、アップルなど大手企業の求人も含まれている。職種は、システムエンジニア、デザイナー、カスタマーサポート、法人営業担当者、など多岐にわたる。FlexJobsは、優良な求人案件のみを扱うことをポリシーとしており、紛らわしい広告を掲載しない代わりに、求職者に対して月額 14.95ドルを課金する有料会員サービスとして運営されている。

FlexJobs

テレワークの具体例として、アップル社が求人している「at home advisor(ホームアドバイザー)」という仕事は、アップルケアの延長保証サービスに加入する顧客に付加されている無償電話サポートを担当するもので、日本を含めて各国のテレワーク人材を採用している。在宅勤務で電話サポートを行い、給与条件は地域や経験によっても異なるが、パートタイムで1時間あたり1,200~1,800円、フルタイムの勤務では平均年収が300万円前後となっている。

さらに、ホームアドバイザーとしてのキャリアを積めば、各地域のホームアドバイザーの教育や管理を行う「At Home Team Manager(ホームチームマネージャー)」や、地域全体を統括した「At Home Area Manager(ホームエリア・マネージャー)」の上級職へと昇格することができる。

■at home advisorの紹介動画

このような、在宅勤務の人材採用では、本人の知識やスキルの他に、仕事をする自宅の環境も審査の対象になってくる。仕事用の個室があるのは絶対条件で、電話をしている時に、子どもやペットの鳴き声が入ってしまうような部屋はホームオフィスとしてふさわしくない。

そのため、日本の“働き方改革”の中で、マイホームの新たな価値観として、「ホームオフィスへの投資」も視野に入れておくのが良い。従来の発想では、マイホームを収益化する方法は、「部屋を貸すこと」しかなかったが、在宅勤務が可能なホームオフィスを持つことも新たな手段になる。

ホームオフィスは、一人で仕事をすることが大半のため、広いスペースは必要ないが、図書館のように静かな空間を保てることが重要だ。米国では、在宅勤務への求職応募をするために、クローゼットをホームオフィスに改装するなどのリフォーム需要も出てきている。ただし、ホームオフィスを収益化できるのは、一部の知的ワーカーに限られるため、ホームオフィス自体がマイホームの資産価値(売却値)を高められるわけではない。

ホームオフィス投資の考え方

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