遠隔ビジネスで価値を高められるリモート人材の特徴

JNEWS会員配信日 2016/11/27

 弁護士や税理士のような士業のスペシャリストもはモートワークに適した職種として挙げられる。

米国の会計ソフト大手、Intuit社では、提供する会計サービスがクラウド化していくことに対応して、米国の国家試験に合格した税理士(EA)や公認会計士(CPA)をリモート勤務で大量に採用している。仕事の内容は、電話やビデオで顧客からの税務申告や会計の相談対応をすることである。

会計業務は、ソフトウエアによる自動処理が進化しているものの、個々の案件に応じた節税ノウハウの指導などは専門家でなければできないため、クラウドビジネスの中でも、税理士や公認会計士の人材が求められている。Intuit社のタックス・アドバイザーとして採用された場合の報酬は、時給で約25ドル、年収は 5万ドル前後。さらに上級職の会計マネージャーになれば年収は8~10万ドル。

米Intuit社の求人サイト

また、世界的にメジャーなブログ・プラットフォーム「WordPress(ワードプレス)」の開発元、Automattic社では、社内法務チームのメンバーとして、弁護士の有資格者をリモート勤務で採用している。同社のような成長企業では、ソフトウエアのライセンス管理、契約書の作成、他社との提携など、法務に関わる仕事が増えるため、社内で法律の専属スペシャリストを雇う必要がある。

従来、弁護士は個人開業している事務所が多いが、大きな訴訟や企業買収などはチームを組んで取り組む必要があることから、弁護士の仕事はリモートワークに適している。

Automattic社

士業として仕事をするには、“難関資格に合格する”という高いハードルがあるが、資格取得後の就職先はそれほど多くはなく、知人の事務所に居候をするか、自分で開業するしか、資格を活かせる道はないのが実情だった。地方都市では、弁護士や会計士のようなスペシャリストをフルで活用できる職場が少ないのが理由。しかし、リモートワークの求人案件が増えれば、全国から勤務先を探せるようになる。

 専門性の高い職種ほどリモートワークには適しており、「雇用される在宅社員」と「フリーランス」、両方の立場で働くことが可能だ。雇用型リモートワークの中には、パートタイムとフルタイムの就労形態があるが、フルタイム社員の場合でも、日本の会社に勤める“正社員”とはスタイルが異なっている。

そもそも、米国では数年のサイクルで転職を繰り返すことが普通になっているため、「フルタイムの正社員=長期で働く」という固定概念が無い。リモートワークの在宅社員は転職サイクルがさらに短くなり、2~3年が一つの会社で働く目安になっている。それでもフルタイム・リモートワーカーとして働くことの利点は、医療保険や福利厚生が充実することだ。

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