派手な結婚式の習慣を改めようとする風潮は世界的に高まっており、田舎の農場、納屋、牧場、美術館、公園などを式場としたシンプルな結婚式が人気化している。それに伴い、結婚式のプランニングを専門にするフリーランス職も成り立っている (JNEWSについてトップページ
ブライダル業界の構造変化とウェディングのフリーランス職

JNEWS
JNEWS会員配信日 2021/5/11

 米国の結婚情報サイト「Knot」が、約13,000人の新婚カップルを対象に行った調査(2017年)によると、米国では結婚式に平均33,391ドル(約360万円)の費用をかけている。さらに、大都市ほど結婚式の費用は高くなり、ニューヨーク州マンハッタンでは平均76,944ドル(約830万円)の支出となっている。反対に、全米で最も結婚式の費用が安いのは、ニューメキシコ州で平均17,584ドル(約190万円)と、地域によって結婚式かかる費用には大差がある。

《結婚式費用が高い米国地域》

《結婚式費用が安い米国地域》

The Knot 2017 Real Weddings Study

結婚式が高額になる主な要因は、飲食接待が伴う式場費が高いことだが、これは招待客の人数に比例してくる。米国結婚式の招待客数は、日本よりも多くて、平均136人、1人あたり268ドルの費用がかけられている。ブライダル業界としては、婚礼カップルにできるだけ多くのゲストを招待してもらい、派手な演出でゲスト1人あたりの単価も高めたい。

しかし、米国や英国でもコロナ禍を転機として派手な結婚式を見直そうとする風潮は高まっており、大都市を離れた田舎の農場、納屋、牧場、美術館、公園、歴史的な施設などを会場とした結婚式が人気化してきている。


※英国にある農場結婚式場「Warborne Farm

平均的な結婚式の費用内訳では、会場費が約5割を占めているため、ローカルな会場で身内のみの結婚式を行い、参列者はオンラインで出席してもらう形態にすれば、結婚式の総費用は抑えることができる。

それに伴い、カップルの要望に添った会場を探したり、ウェディングドレス、ケーキ、装花、料理、写真撮影、ビデオ配信などの手配をして、結婚式の総合的なコーディネートを行う「ウェディングプランナー」の仕事も、フリーランスの職業として成り立つようになっている。「Upwork」のようなクラウドソーシングサイトの中でも、ウェディングプランナーの人材登録はされており、1時間あたり40~50ドルで仕事を依頼することができる。

大手のウェディング業者が取り仕切る結婚式の中には、業者リベートが含まれた割高な費用が多数組み込まれており、それらを見直していくだけでも、費用総額は2~3割安くすることが可能になる。結婚式=宗教儀式という意識も、若いカップルの中では低くなっており、伝統的な形式に拘るのではなく、手作り感のある結婚式を独自に考えて、それをサポートするのが、フリーで活動するウェディングプランナーの役割になっている。

《米国結婚費用の内訳》

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