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米国で成長する片付け専門職「オーガナイザー」の役割

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JNEWS会員配信日 2021/2/17

 先進国で家庭ゴミの排出量が最も多いのは米国で、日本と比べて約5倍のゴミが出ている。米国人はゴミを分別するのが苦手なことや、ファーストフードやネット通販の普及で、使い捨て消費の習慣も根付いていることから、なかなか部屋が片付かない。しかし、コロナ禍で在学勤務者が増えたことにより、部屋の整理整頓をプロに助けてもらいたいというニーズが高まっている。

整理整頓の専門職は「Organizer(オーガナイザー)」と呼ばれて、個人のスモールビジネスとしても開業可能な仕事として人気が高まっている。オーガナイザーは、清掃員のように部屋の片付け自体を代行するのではなく、クライアントの自宅を訪問して、収納のアイデアや方法をコンサルティングすることを主な仕事としている。料金は1時間あたり30~300ドルの設定で、提供するサービスの内容によっても料金差がある。

依頼として多いのは、キッチン、クローゼット、仕事部屋、ガレージなどの整理整頓をサポートすることだが、それ以外に、注意欠如多動性障害(ADHD)や買いだめ障害(HD)の患者をサポートすることも重要な仕事になっている。

本質的に片付けが苦手な人の中には、ADHDやHDの潜在患者が多いことが、医学的にも報告されている。米国疾病対策予防センター(CDC)が2歳から17歳の子どもを対象に行った調査では、ADHDと診断されたのは610万人(全体の9.4%)と、高い割合になっている。

ADHDの症状は、集中力が持続しない、忘れ物が多い、落ち着きがない、衝動買いが多いなどで、昔は「地域によくいるタイプの子」として扱われていたが、最近では発達障害の一つと診断されるようになり、具体的なサポートやカウンセリングのニーズが生まれている。成人の中でも、ADHDの潜在患者は約1割とみられている。

Data and Statistics About ADHD(CDC)

ホームオーガナイザーとしての活動は、自社ホームページとYouTubeやInstagramによる情報発信により、集客がしやすくなっていることも、開業者が増えている要因である。整理整頓のアイデアを紹介したコンテンツをSNSで発信することにより、数万人規模のフォロアーを集め、そこから個別の依頼案件が入る集客ルートを作りやすいためだ。日曜大工のDIYと同様に、整理整頓をテーマにしたコンテンツも米国では人気が高い。

米国でオーガナイザーのプロフェッショナルが増えている理由としては、数年前から近藤麻理恵氏の「こんまりメソッド」が人気となり、オーガナイザーの育成プログラムが充実してきたことがある。

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・遺品整理業者のゴミ廃棄ルート
・遺品整理料金の減額スキームについて
・収益化に成功した廃棄パソコン無料回収のビジネスモデル
・廃棄ゴミを減らす米国の片付け専門職
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