女性社労士が手掛けるハラスメント対策とワークエシック

JNEWS会員配信日 2018/5/30

 職場の性的言動、いじめ、差別などハラスメント対策の専門家は、弁護士、カウンセラー、経営コンサルタントなど、複数の職種からの参入が可能になってきている。

その中でも、ハラスメント禁止の項目を加えた就業規則の変更や労務管理については、社会保険労務士の仕事で、特に女性の社労士に対するニーズが高まってきている。日本でも、職場の女性比率が上昇してきたことで、女性従業員の立場を理解した労務管理ができる専門家を求める企業が増えているためだ。

国内には、社会保険労務士の資格保有者が約41,000人いる。男女比は7:3で、他の士業と比べれば女性比率は高いが、さらに女性社労士が活躍できる場を開拓していくことは可能だ。女性が開業する社労士事務所の中では、企業向けのセクハラ対策セミナーも新たな主力事業になりはじめている。

《女性社労士のセクハラ対策事業展開モデル》

ただし、セクハラ対策を徹底させることで、社内で気軽に冗談も言えなくなったり、人間関係が希薄になるような副作用が生じることもある。そこで、米国では就業規則とは別に、「ワークエシック(work ethic)」と呼ばれる、職場の倫理規則を作る会社が増えている。これは、お互いに高い職業意識を持つことで、同僚、上司、部下、取引先などの他人を傷付けずに働く“職業道徳”のようなものである。

たとえば、メジャーリーグにも職業倫理規則がある。 過去には、MLB新人選手に女装をさせる「通過儀礼」があったが、これはメジャーリーグの職業倫理に反するものとして、2016年からは、女装や人種を強調するような服装を強要することが禁じられた。しかし、「新人」が合意の上で、仮装することは禁じていない。そのため、人種や性別、宗教色を排除した、テレビアニメのキャラクターや映画の主人公などに仮装するという形で「新人の通過儀礼」は続行されている。

プロフェッショナルとしての自覚を持つ者同士が、仕事に対する高い倫理観を持って働けば、相手を侮辱したり、不快感を抱かせたりするような行為は無くなり、チームとしての絆も深まり、仕事の生産性や業績も向上する。それがハラスメント対策の理想な形である。

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・ハラスメント対策の専門職とワークエシック
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