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  子育て中の女性が勤務先の会社で管理職などに就くことで、育児を自分だけで抱え込むのではなくて、その分野のスペシャリストに任せられる部分は任せて、二人三脚で子育てをしていこうとする人が、米国で増えてきている。これは「ペアレントアウトソーシング」とも呼ばれる新市場として注目されている。
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女性の地位向上で求められる、
子育て代行のスペシャリスト
written in 2010/12/17

 女性が仕事を持てば、育児をする時間が足りなくなるから、子どもが産めなくなる。つまり、女性の労働参加と出生率との間には「負の相関関係がある」というのが従来の考え方であったが、1990年頃からは、その通説が成り立たなくなっている。

日本の女性(35〜45歳)で働いている人の割合(女性の就業率)は65%、出生率は1.3人という状況。それに対して、米国女性の就業率は76%、出生率は2.1人。さらに、スウェーデンでは、女性の就業率が88%と非常に高いにも関わらず、出生率は1.9人と、日本を上回っている。

《女性の就業率と出生率の国際比較》

  

女性の就業率が高いほど、出生率も高くなることの理由については、完全には解明されていないのが、欧米では、社会的な地位が高くて経済力に余裕がある女性ほど、出産や育児にも前向きな傾向はあるようだ。

日本の場合、一日8時間働く一般労働者を対象として、男性の平均収入を「100」とした場合、女性の平均収入は「67」という大きな格差がある。それに対して米国の男女格差は「100:82」と、日本よりも小さい。しかも弁護士、会計士、医師、大企業の管理職など、高度な職域でも女性の活躍が顕著にみられて、男性の仕事を奪い始めているほどだ。

《男女賃金格差の国際比較(男性の平均年収を100とした場合)》

  

《就業者に対する女性管理職の割合》

  

賃金格差と管理職の割合からみて、働く女性の地位が最も高い米国では、忙しいワーキングマザーが、仕事、家事、育児のすべてを自分一人でパーフェクトに行おうとするのではなくて、その分野のスペシャリストや専門業者に任せられる部分は、任せてしまおうとする、合理的な考え方をしている。ビジネスでいえば、“有能なブレーンを持つ”という発想。

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この記事の核となる項目
 ●女性の地位向上で変わる子育て市場
 ●女性の就業率と出生率の国際比較
 ●ペアレント・アウトソーシング市場の内訳
 ●子守りを代行するベビーシッター業界
 ●日本におけるベビーシッター開業のヒント
 ●ベビーシッター割引クーポン制度の仕組み
 ●ベビーシッター育成ビジネスにおける商機
 ●ベビーシッター教育事業のビジネスモデル
 ●信用調査が急所のベビーシッター派遣業
 ●新たな寄付マネーと雇用を生み出す放課後市場
 ●民間ビジネスとして広がる家庭内保育サービスの個人開業
 ●価値が下落する学歴社会に求められる教育投資効率の考え方
 ●教員高齢化の裏にある少年スポーツチーム支援ビジネスの商機
 ●欧州企業が推進するテレワーカー育成と社会保障問題の接点
 ●体育の先生を派遣するビジネスの採算性と学校向け人材派遣業
 ●ちょいワルオヤジを見習うワーキングマザー市場の作り方


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