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個人旅行者の増加に向けた
ガイド職の育成需要とGPSツアー
written in 2010/8/17

 登山に限らず、旅行者向けに現地の詳しい案内ができるガイド職は、今後の観光市場におけるキーパーソンとして注目されており、外国人旅行者を増やしたい各国では政府公認のガイド資格制度を設けて人材育成にあたっている。

英国では「Blue Badge Guide(ブルーバッジガイド)」という資格が該当して、それ以外の者が有料で観光ガイドをすることは禁止されている。資格の取得には18ヶ月のセミナーを受講した後、実際に観光地を回っての実地研修を受けて最終試験に合格しなくてはいけない。そのため、ブルーバッジには大卒者以上のステイタスがあると言われ、本業や副業ということに関係なく、プロの観光ガイドとして認められている。

英国旅行を楽しみたいということであれば、旅行社が企画した英国ツアーに参加するよりも、日本語が堪能なブルーバッジガイド(英国在住の日本人ガイド)を探して、旅行プランの作成〜現地での案内をしてもらったほうが有意義な旅ができるだろう。ガイド料金の基準は、ロンドン市内の日本語によるガイドが一日 219ユーロ(約25,000円)〜という設定。

■Blue Badge Tourist Guides
  http://www.touristguides.org.uk/
※英国ブルーバッジガイド資格者を検索することができる。

一方、日本で外国人向けの観光ガイドを有料で行うには、観光庁が実施する「通訳案内士(通訳ガイド)」という国家資格を取得することが条件で、試験の内容は、外国語(英語、フランス語、ドイツ語、中国語等のガイドをしたい10種類の言語から選択)、日本地理、歴史、産業・経済・政治の筆記試験に加えて、コミュニケーション力と人物考査を目的とした口述試験がある。合格率は、選択する外国語によっても異なるが、およそ15%という水準。平成21年度の総受験者数が 8,078人に対して、最終合格者は1,225人という難関資格である。

《通訳案内士合格者の内訳(平成21年)》

  

ガイド資格の難易度が高いのは、自国の観光水準を高く維持したいという国側の思惑があるが、観光立国を目指す(=外国人観光客を増やす)ためには、ガイド人材をもっと大量に養成しなくてはいけないという矛盾が生じてしまう。

特に、近年急増している韓国、中国、台湾からの旅行者に向けての観光ガイドが不足していることから、日本政府は、通訳案内士の資格を持たない者でも、有償ガイドができるように法改正(規制緩和)することを検討して、2年後の施行を目指している。これについては、現在の有資格者(通訳案内士)側から、ガイドの質が落ちるという反対意見も寄せられているが、その一方で、新規事業者の参入がしやすくなって、観光業界にとってはプラスという声も大きい。

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この記事の核となる項目
 ●組織に属さない登山者を先導するガイド職の役割
 ●登山者向けガイド認定資格の種類
 ●副業としても可能な観光ガイドとしての起業
 ●中国人観光ガイドの育成と日本式接客教育の商機
 ●新たな観光ガイドコンテンツとGPSツアー
 ●ホテル・旅館に囚われない新たな宿泊形態
 ●相乗りで交通費を節約するオンライン・ヒッチハイク
 ●増える一人旅に向けたソロ・トラベルサービス
 ●子どもの才能を発掘して育てるサマーキャンプの事業モデル
 ●マイホームを交換することで生まれる新たなライフスタイル
 ●世界の富豪に仲間入りする中国人消費者に広がるカード社会
 ●安い家賃で優雅に暮らすルームシェア・ゲストハウスの台頭
 ●環境問題が後押しする「あいのり」通勤ビジネスへの商機


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