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  現代のニューリッチ層といえるのは、世帯年収が1500万円を超える層と言われるが、このモデルケースは夫婦共働きで、それぞれが年収8百万を超える人達である。彼らこそ、強い上昇志向を持って格差意識を作しだしている中流階層であり、セレブに近づこう、 自分たちもセレブの仲間入りしようという動機で財布の口を開く消費者層なので ある。
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年収×2で考える新たなニューリッチ層の台頭と
セレブビジネス
written in 2006/6/1

 実像が判然としないまま、「格差社会」という言葉が一人歩きをしはじめている。小泉構造改革によって日本国民の間に所得格差が広がったという声も大きいが、その根拠は明確になっていない。景気が回復したという割には豊かさが実感できない消費者は少なくないが、一方で高額商品の売れ行きが好調ということから、格差が広がっているとみる向きもある。富裕層向けマーケティングやビジネスへの参入も増えているが、 2004/7/5号で指摘したように、その網にかかるのは実は本当の富裕層ではないというカラクリがある。格差が開きつつあるのは事実であるが、単純にこれからの市場を富裕層と貧困層の二極化ととらえていては、狙うべき商機は見えてこない。

格差社会を迎えていることの根拠を、ジニ係数や貧困率などの数字に求めることは多い。いずれの数字も、トップの富裕層とボトムの「貧困」層との差が10年前より広がっていることを示している。しかしこの数字は「相対的な」割合を表したもので、ほんとうに食うに食えない「貧困」が増加していることを証明するものではない。失業者やニート、フリーターなどの低収入ないしは無収入の人口が増えれば、当然「貧困」率は上がる。しかし“本当の貧困”にあえいでいる世界各国と違って、日本では働いても食えないどころか、“働かなくても食える”層を生み出すほどに「豊か」な社会でもある。

「格差社会」という言葉が日本人に何らかの刺激を与えていることは間違いないが、いわゆる“勝ち組”だけを相手にした商売がこれから有望かといえば、そういうことではない。最も購買意欲が高いのは、十分な資産を既に築いてしまった富裕層よりも、これから勝ち組への仲間入りをしたいと願う、それよりも一つ下の層である。富裕層ビジネスでは「時間とお金に余裕がある高齢者を狙え」という意見もあるが、それが通用するのは一部の商材やサービスに限られている。じつはそれ以上に魅力的な顧客層が日本ではまだ見落とされたままになっている。そこで今回は、格差社会について深く掘り下げた上で、どこに商機が眠っているのかを探ってみたい。
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この記事の核となる項目
 ●仕掛けられた虚像のセレブに対する憧れ
 ●企業が真のターゲットとする顧客層とセレブの関係
 ●所得の分布状況からみる格差社会の誤解とは…
 ●年収×2で考える新たなニューリッチ層の台頭
 ●世帯年収でみるニューリッチ層の所得構成
 ●ファミリーセレブ層に訴求する商品サービスの手がかり
 ●犠牲の上に成り立つファミリーセレブの現実
 ●家計における損益分岐点と幸せの価値観とは
 ●格差社会を生み出す真の理由と正体
 ●ちょいワルオヤジブームを見習うワーキングマザー市場の作り方
 ●売り方を変えることで購入層を広げるフェラーリの販売システム
 ●貯蓄の内訳から判断する富裕層における保守派と革新派の特性
 ●貧富の差が広がる世の中でなかなか正体を現さない富裕層の影


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