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変化する女性のライフスタイルと価値観が 生み出す新市場 |
written in 2004/1/16
多くの企業を取材していく中で「これから特にターゲットとしていきたい顧客層は?」という質問をすると、ほとんどの企業が「女性」という回答を返してくる。将来の有力な消費者層となる条件としては「明るく前向きに生きている人達」というのはいつの時代でも変わらないが、現代では日々のストレスに苦しみながら生きる男性層と比較して、「現在の女性には前向きに生きようとする積極性が見られる」と分析する経営者は多い。確かに今の時代、新しいことにチャレンジしようとする力は、男性よりも女性のほうが勝っているかもしれない。それが旺盛な消費行動へと結びついていくわけだ。
女性の積極性が向上しはじめたのは、1986年に施行された男女雇用機会均等法が端を発しているとする説が有力である。雇用の面で原則として男女の格差が無くなったことにより、女性は経済的にも自立して新しいライフスタイルや人生の価値観を追求するようになった。男女雇用機会均等法が施行された当初に入社した女性社員達は、現在では管理職として活躍する時期に差し掛かっているために、会社内における“女性の力”は一段と強まってきている。
正社員としてフルタイムで働く女性ばかりでなく、結婚して子供ができた後も派遣社員やパートタイマーとして働く女性も増えている。総理府が行った平成14年におこなった世論調査では、結婚した後も何らかの形で職業を持つほうが良いと考える女性の割合は、全体の87%を超えている。ただし収入の面では、男性の賃金水準を100とすると、女性の賃金は 65といった水準でまだまだ男女の格差は大きい。
しかし仕事を通して家庭から一歩外に出て、社会と積極的に関わるようになれば、そこからは新しい人間関係が広がったり、新しい情報を吸収することによってさらに活動の範囲は広がっていく。女性の社会進出がこれからも高まっていくことは間違いないため、女性の仕事に対する取り組み方や新しいライフスタイルに着目してみると、様々なビジネスチャンスが見つけられるはずだ。
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JNEWS LETTER 2004.1.16
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