IoTセンサーで進化するスマートスポーツ用品の開発
JNEWS会員配信日 2018/5/22
スポーツ用品にもデジタル化の波は訪れている。各種のスポーツで使用される用具の中に、IoTセンサーや通信機能を組み込むことで、競技のスタイルを進化させていく形態は「スマートスポーツ」と呼ばれている。その用途として潜在ニーズが高いのは、アスリートのパフォーマンスを測定して、科学的に改善点を見つけ出すコーチングの分野とみられている。
Wilson(ウィルソン)が開発した「Wilson X Connected Basketball」は、バスケットボールの空気穴に独自のセンサーが組み込まれていて、シュートの成功確率や飛距離を自動計測して、そのデータをスマートフォンのアプリで分析することができる。
このスマートボールには、強力なバッテリーが採用されており、充電をすることなく、10万回以上のシュート・データを計測することができるのが特徴で、バッテリーが消耗した後も、通常のボールとして使い続けることができる。既に商品化されていて、実売価格は199ドル。
また、ゴルフ用スマートデバイスのスタートアップ、米ARCCOS社(アーコス)が開発した「Arccos 360」は、クラブ(14本)のグリップエンドに装着する超軽量のIoTセンサー(特許技術)で、ラウンド中のショットをすべてトラッキングして、GPS情報やコースデータと組み合わせて、飛距離、クラブアベレージ、フェアウェイキープ率、パーオン率、サンドセーブ率、ショットの軌跡などをデータ分析することができる。センサー自体のバッテリーは5年間持続するように設計されている。米国での価格は14個のセンサーとスマホ用アプリで、249.99ドルの設定。
日本では、ゴルフダイジェスト・オンライン社が「Arccos 360」の独占代理店契約を提携して、2018年1月から31,800円(税別)で販売を開始している。
このようなコーチング用スマートツールは、デバイス本体の販売に加えて、データを分析するクラウドサービスの月額利用料を課金することが、魅力的な収益源になる。ARCCOS社の場合には、Arccos 360で提供されるスマホアプリ内には「Arccos Caddy」という有料オプション(月額7.99ドル)があり、Arccos社のサーバーに集約される 6,100万件以上のショットデータと、世界のゴルフコース、各ポイントの位置データ(緯度経度)、気象情報を人工知能が分析して、各ユーザーの技量に応じたコース攻略をアドバイスする機能が提供されている。
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