スマートスピーカーが形成する新ライフスタイルの特徴と影響力
JNEWS会員配信日 2018/2/5
スマートスピーカーは、米国でも2016年頃から注目されはじめた新カテゴリーの商品であり、消費者も活用の方法を模索している。それでも、AIエージェントに話しかければ、人間のように反応するスマートスピーカーが、これからの生活を変えていくことは間違いなさそうだ。その影響は、テレビやラジオなどのマスコミ、電話会社、eコマース、家電、自動車など、様々な業界に及ぶと考えたほうが良い。
米国の公共ラジオ局「ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)」とエジソンリサーチ社が、電話とインターネットで約1800人に行ったアンケート調査(2017年12月)によると、米国の18歳以上の消費者で、既にスマートスピーカーを購入している人の割合は18%となっている。その中の68%が「Amazon Echoシリーズ」、25%が「Google HOME」を購入している。このシェア率は、市場調査会社のリサーチ結果とも合致する。
スマートスピーカーの用途として多いのは、「音楽を聴くこと」や「音声による質問」だが、これから登場してくるスキルによって、さらに便利な使い方ができる可能性は高い。特に3割以上の所有者は、スマートスピーカーで、自宅の照明や家電製品をコントロールすることに関心を持っており、各部屋に置くスマートスピーカーを追加購入することも検討している。家庭内でスマートスピーカーを設置する場所はリビングが最も多く、その次がキッチンとベッドルームになる。
家庭以外でも、車での移動中に、交通渋滞や駐車場の空き状況をスマートスピーカーで確認したいというニーズも高い。
※出所:The Smart Audio Report from NPR and Edison Research(PDF)
スマートスピーカーを使い慣れてくると、テレビを見たり、スマートフォンを使う時間は少なくなることが予測されている。その一方で、スマートスピーカーとラジオの相性は良く、番組の検索やチャンネル(周波数)の切り替えをAIエージェントに任せることができるため、家事や食事をしながらラジオを聴く時間が増えることが見込まれる。アマゾンが発表している、日本向けAlexaスキルの人気ランキングでも、ラジオ視聴アプリの「radiko.jp」が1位となっている。それに伴い、企業はラジオ媒体への広告出稿やラジオショッピングの業態を見直してくることも考えられる。
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