民泊物件の宿泊料金は、人工知能がシーズンによる需給のバランスや近隣物件の空室状況などを分析して、リアルタイムで価格を変動させていく方式へと進化してきている。
人工知能で進化する民泊バケーションレンタルの価格戦略

JNEWS会員配信日 2017/7/24

 不動産の賃貸ビジネスにおいても家賃相場の価格分析は重要視されている。特に、1泊からの短期で部屋をレンタルする民泊サービスでは、シーズン、曜日、周辺イベントなどにより、最適な宿泊価格を設定することが収益アップに結び付く。

「Airbnb」では、2015年末から「スマートプライシング」という宿泊料金の自動設定システムを物件オーナー向けに提供している。このシステムでは、物件の立地条件、物件の仕様や特徴、過去の予約実績やページアクセス数などのデータを機械学習して、システムが1日単位で最適な価格を決めてくれる。物件オーナーは、宿泊料金を変動させる「最大値」と「最低値」を設定しておくだけでよい。


スマートプライシングは、蓄積されるデータ量が増えるほど分析精度を高めていくことができるが、宿泊価格を決定するロジックは公開されていないため、物件オーナーによって「有効に使える・使えない」という意見が真っ二つに分かれている。その点では、物件オーナーが利用する価格設定システムは、複数の中から、相性が合うツールを選択できたほうが良い。

「Beyond Pricing」は、Airbnb、その他のバケーションレンタルサイトにも対応した動的価格の自動設定ツールで、現在は4万件以上の物件管理に活用されている。物件オーナーは、自分のAirbnbアカウントとBeyond Pricingのダッシュボードを簡単にリンクして、1クリックで宿泊価格の自動更新機能を有効化できる。

Beyond Pricingでは、物件オーナーに対して、ツールの使用前よりも10~40%の収益増が見込めることをアピールしており、実際の検証を勧めている。ツールの導入に初期費用や月額料金はかからず、1ヶ月の無料体験期間を経過した後も、ツールを使い続ける場合には、月間の予約合計金額に対して1%の利用料金を請求するビジネスモデルになっている。

Beyond Pricing
■Beyond Pricingのデモ解説映像

成果報酬方式の動的価格設定ツール

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