画像検索にAIが組み込まれることで、写真の背景などからも様々なキーワードが認識できるようになる。それに伴い、サイトに掲載する写真には商標ロゴをはっきり表示させるなど「イメージSEO」マーケティングが重視されはじめている。
画像認証AIに対応したイメージSEOマーケティング

JNEWS会員配信日 2017/3/14

 人工知能の中でも「画像認識」は、最も普及が進んでいるカテゴリーである。
たとえば、街中で気になる新車を見つければ、車名がわからなくても、写真を撮ってグーグルの画像検索にかければ、該当する自動車メーカーの公式サイトや、その車のレビュー情報などが表示される。同じく、誰が制作したかわからない美術品も、写真を検索フォームにアップロードすることで、作者名を調べることができる。

個人の写真アルバムとして利用する「Googleフォト」の中でも、アップロードした写真から、写っている人物、撮影した場所、イベント(出来事)などの情報が自動的に認識されている。手動でタグ付けをしなくても、過去に保存された写真ライブラリーの中から、キーワード検索で目的の写真を引き出すことが可能になっている。この機能は、「Google Cloud Vision API」として、外部の開発者にも公開されている。


また、イーベイでは、高級家具を専門に扱う「Ebay collective」という新サービスの中で、掲載された写真に類似する商品も自動的にリンク表示する機能を搭載している。これは、イスラエルで画像解析エンジンを開発する「Corrigon」という会社を買収することで実現させたものである。


イーベイのサイト全体では、10億件以上の商品写真が掲載されているが、従来は出品者が登録したテキストをキーワードとして検索がされている。そのため、商品紹介の文章が重要な役割を担っていた。しかし、画像解析の機能により、写真に写っている内容から、どんな情報が含まれているのかを自動的に検索エンジンが読み取れるようになる。

これからの検索エンジン対策として、サイトに掲載する商品写真には、「商品名やロゴがはっきり認識できるようにする」「背景の備品や人物にも主商品との関連性を持たせる」などの配慮が必要になる。これは「イメージSEO」というという新領域として注目されており、写真(静止画)に限らず、動画の映像も対象になる。

 企業が画像認識エンジンを活用すれば、自社の商標やロゴを不正利用している事案などは容易に発見することができる。しかし、新たな顧客を増やすような、プラスの効果は得られないため、画像認識の技術を開発する会社では、画像を起点にマーケティングができるような事業プランのほうが、クライアントへの訴求力は高くなる。

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・人工知能によるワイン管理の仕組み
・画像を起点としたサーチエンジン対策
・画像認識によるAIマーケティング
・AIアシスタントによるブランド構築
・米軍銀行が導入するAIアシスタントの役割
・ホワイトカラーを支えるAIアシスタント
・人工知能導入コストの考え方と業務の再構築
・ブルーワーカーの仕事を支援するIoTソリューション
・人工知能で進化する屋外広告ビジネス
・知的労働者の仕事を奪う人工知能(AI)の開発動向と影響
・2030年までに浮上する新職業のトレンドと専門スキルの磨き方

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