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医療改革により街の診療所が起点となる
医療マーケティング
JNEWS会員配信日 2015/5/30

 最近の体調が芳しくなく、深刻な病気に罹っているかもしれないと思った時に、いきなり大病院の名医に診てもらいたい人は多いかもしれないが、今後はそれが難しくなる。

これまでにも、医師の紹介状を持たずに、評判の良い大病院で診察を受けることは難しかったが、国の方針としても、大病院の混雑を緩和するために、2016年以降は、紹介状を持たずに、大病院で受診した患者には特別料金(5千〜1万円)の加算を義務化していくことが、国会で検討されている。

この政策が決まれば、患者が診療を受けるルートとして、最初は地域の開業医に診てもらい、深刻な病気の疑いがあれば、詳しい検査や専門的な治療に適切な病院を紹介してもらう道筋が固まることになる。



そのため、病気の治療は、地域の診療所を訪れることが起点となり、どの医院やクリニックが良いのかを調べることが、患者にとって重要な作業になる。紹介状を書いてもらう場合にも、「どの病院の医師を紹介してもらえるのか」は、その開業医の出身大学や人脈に依るところが大きい。

しかし、中小診療所の詳しい情報は入手しにくいのが実情。これは、新規患者の獲得チャンスを逃していることになることから、診療所向けの情報発信やマーケティングを支援する業者の役割が必要になる。その方法は、ネットとリアル両方で展開していくことが効果的である。

ネットでは、ホームページを開設ことが定番。ただし、広告規制を意識すると「診療案内」「診療時間」「スタッフ紹介」など、最小限の内容になってしまいがちだが、医師のブログやフェイスブックでの情報発信も交えていくことが望ましい。医師が健康に役立つ知識を書いたコラムなどは、一般ユーザーからも人気のコンテンツになる。

リアルなマーケティング例としては、診療所を開業する際に、地域の住民を対象とした内覧会を実施して、院長とも直接対話できる機会を設けることは、地域内の口コミをダイレクトに伝えられる効果がある。また、自治体や町内会と連携した健康セミナーや講演会を開催するのも、診療所の間接的な宣伝になる。

こうした集客ノウハウは、マーケティングの基本的な項目だが、開業医の平均年齢は59歳と若くはなく、医学の専門以外には詳しくないことから、中小の診療所をターゲットとした、IT支援や医療マーケティングの専門会社、コンサルタントが登場してきている。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●街の診療所が起点となる医療マーケティング
 ●医師と医薬品メーカーの蜜月関係について
 ●医師専用コミュニティの媒体価値
 ●開業医が求めるマーケティング媒体
 ●保険診療に依存しない収入源の開拓
 ●開業医向けオンライン集客の支援サービス
 ●国境を越えて医療旅行者を取り込むメディカルツーズム
 ●8割が赤字に陥る健康保険組合の運営立て直しモデル
 ●医師との提携により価値を高める健康ビジネスの立ち上げ方

この記事の完全レポート
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