スキルベースボランティアは、自分の本業で培った専門スキルを活用して社会貢献をする活動。数週間から数ヶ月の長期休暇を取得して、途上国でのNPO活動などに参加することは、自分探しの旅としても人気が高まっている (JNEWSについて
世界に広がるスキルベースボランティアの仲介システム

JNEWS
JNEWS会員配信日 2018/12/4

 これまでのボランティアは、イベントの運営補助、高齢者や子どものケア、地域の清掃など、特別な専門技能が無くても参加できる活動が主流だったが、最近では、会計、マーケティング、法律、サイト開発、データサイエンスなど、専門性の高いスキルを活用したボランティアも増えてきている。これは「スキルベースボランティア」と呼ばれ、従来の労働市場にも影響を与え始めている。

スキルベースボランティアが広がり始めている要因には、大きく2つのルートがある。1つは、定年退職を意識した世代の中で、現役世代に培った専門スキルで社会貢献をしたいと考える人が増えてきていること。

2つ目は、企業の社会貢献活動、または研修制度として、社員のボランティア活動を奨励していることがある。具体的には、会社側がボランティア休暇制度を設定して、社員がどんな活動をしたいのか申請してもらい、その内容が有意義であれば、1週間~数ヶ月の有給休暇を認めるものである。たとえば、年間のボランティア休暇を最大6日間に設定して、それを10年間で最大60日間まで積み立てられるようにする。約2ヶ月の休暇が取得できれば、海外のボランティア活動にも参加できるようになり、新たなワークライフバランスとして、海外では人気化してきている。

企業にとっても、ボランティア休暇制度は様々なメリットがある。社員が関心のある分野の活動に自発的に参加することで得られる、新たな知識や人脈は、社内の新規事業に活かすことができる。また、金銭条件(給料)に縛られない、非営利の活動に参加することで、物事を柔軟に捉えるクリエイティブな発想が育つことは、行動心理学の研究からも実証されている。「モチベーション3.0」の著者、ダニエルピンク氏がTEDで講演した内容では、そのカラクリを解説している。

■講演動画:やる気に関する驚きの科学(ダニエル・ピンク氏)

米シアトルに拠点を置く「MovingWorlds」は、事業戦略、ファイナンス、製品開発などの分野で専門性の高いスキルを持つエキスパート人材と、国際的な活動をするNPO団体との仲介を行うマッチングサイトで、エキスパート側から月額料金(月額50ドル~)を徴収する形で、質の高い活動を行っている団体を紹介するのが特徴である。一方、NPO団体に対しても、応募者の履歴書審査やオンライン面接を経て、優秀なボランティア人材を獲得できるようにしている。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて



この記事の完全レポート
JNEWS LETTER 2018.12.4
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ

この記事に関連したJNEWS会員向けバックナンバー
コミッション人材の報酬制度とチームベースペイの仕組み
社員の“やる気”を引き出す独立支援/のれん分け制度
リモートワークの結束力を高める企業カルチャーの作り方
サバティカル休暇を活用した社員のモチベーション向上策
休日無制限制を導入するリモート企業のワークスタイル改革
※アクセスにはJNEWS会員ID、PASSWORDが必要です。

(ソーシャルビジネス事例)/(トップページ)/(JNEWSについて)/(Facebookページ)

これは正式会員向けJNEWS LETTER(2018年12月)に掲載された記事の一部です。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料による情報提供をメインの活動としています。 JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。

JNEWS LETTER 2週間無料体験購読

配信先メールアドレス

※Gmail、Yahooメール、スマホアドレスの登録も可
無料体験の登録でJNEWS LETTER正式版のサンプルが届きます。
 
Page top icon