インフルエンサー検索とアンバサダーマーケティング
JNEWS会員配信日 2018/6/14
SNSで大量のフォロアーを獲得している人物に、商品PRをしてもらう手法は以前からあるもので、芸能人や著名人が広告塔として起用されてきた。しかし、その費用対効果については、必ずしも納得がいくものではない。数百万人のファンがいる芸能人は、メガインフルエンサーであることは間違いないが、フォロアー1人ひとりとの関係性は薄く、提携企業の商品に対しても深い知識や思い入れがあるわけではない。
そこで、フォロアーの数は数千~数万人程度と少なくても、ニッチで深いフォロアーとの関係を築いているマイクロインフルエンサーを活用したマーケティングが欧米では注目されている。米ニューヨークで2014年に創業した「Scrunch」は、ブランド企業や広告代理店が、PRしたい商品に最も適したインフルエンサーを検索できるデータベースを構築している。
このデータベースは、ブロガー、Twitter、Facebook、Instagram、YouTubeなどのアカウント2,000万件以上を検索対象としており、フォロアーの数、投稿の内容、居住地域、エンゲージメント(いいね、URLのクリック等)とリーチ(投稿が表示されたユーザー数)の影響力などから、商品内容に最も適したインフルエンサーを探すことができる。データベースの利用料金は、検索機能を無制限に利用できるコースが月額99ドル、さらに、投稿内容やインフルエンサーに付くフォロアーの属性(性別や年齢など)までが分析できるコースが月額299ドルとなっている。
具体的な活用例として、自動車メーカーの「MINI」では、このデータベースを利用して、MINIコンバーチブル新モデルをスタイリッシュに紹介できるInstagram内のマイクロインフルエンサー(フォロアー数が1~3万人規模)を選出して、キャンペーン協力の依頼を行った。5人のインフルエンサーが、MINIのイメージに合う写真投稿を14回したところ、8,319件のエンゲージメントと147,800人へのリーチという好成果が出ている。
芸能人やセレブを、新製品のイメージキャラクターとして起用する場合には、数千万円規模の契約料がかかる。一方、SNS上のインフルエンサーを活用したキャンペーンでは、フォロワー10万人あたり1,000~2,000ドル(11~22万円)が相場となっている。フォロワー数が数万人の規模でも、商品に対する思い入れが深いインフルエンサーを探せば、低コストで効果の高いプロモーションを行うことが可能だ。こうした手法は、ブランドアンバサダー(ブランド大使)マーケティングとも呼ばれている。
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■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2018.6.14
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