ソーシャル保険は、仲間数名と加入して皆が1年間健康ならボーナスが支給され、翌年の保険料も割引きになる。仲間同士が健康への意識を高めることで生活習慣を改めるなどの良い効果が生じている。
保険料と病気のリスクを下げるソーシャル保険の仕組み

JNEWS会員配信日 2016/6/10

 現在の保険業界(国内)は、個人保険だけでも850兆円(損保は含まず)もの市場規模があるが、加入者の保険料負担を下げようとする業界努力は遅れていることから、FinTechのテーマとして変革できる領域も広い。

同じ保障内容を維持しつつ、保険料を下げるポイントは、新規契約時の手数料マージンや広告宣伝費をカットできる販路を作ることと、病気や事故のリスクが低い加入者ネットワークを築くことである。その具体例として登場しているのが「ソーシャル保険(P2P保険)」の仕組みだ。

家族や友人、職場の同僚などが5名前後の小グループを組んで保険に加入する方式で、年間を通して病気や事故による保険金の請求が無ければ、メンバー全員に対して、払い込んだ掛け金の最大40%がキャッシュバックされる仕組みになっている。さらに、翌年の保険料設定も安くなる。


※ドイツの「Friendsurance」では友達と加入するソーシャル保険を考案

身近な友人や同僚がグループになることで、相互が健康への意識を高めてキャッシュバックを受けようとする心理が働く。メンバーの中で、自分だけが不健康であれば、他のメンバーに迷惑がかかってしまう(キャッシュバックが受けられない、翌年の保険料が高くなる)ため、生活習慣や食生活にも気を遣うようになるわけだ。

また、メンバーの勧誘はグループ内で行われるため、保険会社が個別にセールスするコストを省くこともできる。企業の職場や、労働組合を窓口とした団体保険とも似ているが、それよりも信頼関係の深い、少人数のメンバーに限定して、病気や事故へのリスク管理をメンバー同士で支援し合うのが、ソーシャル保険の特徴である。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です→記事一覧

JNEWS会員レポートの主な項目
 ●中途解約で損をする生命保険のカラクリ
 ●保険セールスの規制強化と保険比較サイトの問題点
 ●スモールビジネスに適した保険情報サイトの構築
 ●新たな保険商品への需要と関連ビジネス商機
 ●保険料と病気・事故のリスクを下げるソーシャル保険
 ●銀行店舗が無くなる日の到来、FinTechの台頭と金融業界の再編
 ●スポーツ団体と保険会社をクライアントにした安全ソリューション
 ●医療費の軽減を目的とした栄養カウンセリング事業への参入点
 ●8割が赤字に陥る健康保険組合の運営立て直しモデルの着眼点
 ●罰金と報酬で刺激するスポーツクラブのモチベーション向上策
 ●不安を商品として扱う専門家、リスクコンサルタントの実像

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 ・JNEWS LETTER 2016.6.10
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