JNEWS会員配信日 2014/3/22
小売店の来店客に向けた販促マーケティングは、POP広告で特売商品の案内をすることが主流だったが、昨年頃からは、顧客が持つスマートフォンに対して適切な情報をプッシュ配信する、ロケーションマーケティングが普及しはじめている。
米国の大手百貨店、「Macys(メイシーズ)」では、顧客が店内に入ると、スマートフォンにセール情報を配信して、買い物の誘導をする。購入の意志が決まれば、レジに並ばなくとも、スマートフォンから代金の自動決済をすることも可能だ。
また、顧客が店内をどのように歩いているのかをトラッキングし、長い時間立ち止まっている商品に対して、特別な割引クーポンを顧客のスマートフォンに自動配信する。商品を買おうか迷っている時に、電子クーポンが届けば、購入の意志決定を促すことができる。
これは、iPhoneのiOS7に標準搭載された「iBeacons(アイビーコン)」という近距離無線通信の技術を利用したもので、店内の各所の設置されたビーコン(小出力の送信機)から発信される電波を、顧客のスマートフォンが受信する仕組みになっている。
従来のロケーションマーケティングは、「Foursquare」に代表されるように、携帯電話のGPS機能を利用するため、位置情報の測位に数十メートルの誤差があり、店内にいる顧客の行動を把握することまではできなかった。
それに対して、iBeaconsによるマーケティングは、店内の各所にビーコンを設置して、各ビーコンの数メートル以内にいる、顧客のスマートフォンとの間で無線通信をする。ビーコンの設置レイアウトを工夫することにより、顧客の移動ルートをトラッキングしたり、店の中でも、エリア毎に異なる情報を配信することもできる。
顧客側は、自分のスマートフォンに専用のアプリを入れておくことで、ビーコンからの情報を受信できるようになり、目の前にある商品の割引クーポンを入手したり、目的の商品がある場所までの誘導をしてもらえる。
店内に設置するビーコンは1台あたり数十ドルと安く、電池式のため、面倒な配線工事の必要も無いため、米国では大型店舗や商業施設、スタジアムやイベント会場などでの導入が急速に進んでいる。
●レストラン向けスマホサイト構築サービスへの需要
●米都市別にみたレストラン・サイトのモバイルユーザー率
●小売店のスマホ来店者向けの新マーケティング
●iBeaconsによる電子クーポンの発行システム
●スマホ集客による小売店の顧客獲得コストについて
●成功報酬型の電子クーポンビジネス
●移動販売店向けのスマホ集客支援サービス
●実店舗からオンラインへ誘導するショールームビジネス
●開業コストを抑えて走行するファッショントラックの起業
●スマートフォンアプリを活用した副業プラットフォーム
JNEWS LETTER 2014.3.22
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