ソーシャルビジネス事例集
  
Top > ソーシャルビジネス事例集
   
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
寄付へのモチベーションを高揚させる
NPOのカジノパーティ
JNEWS会員配信日 2012/6/5

 企業だけでなく、NPOでも市民のモチベーションを高めるための手法が色々と研究されている。その目的はズバリ「資金調達」である。非営利で社会貢献的な活動をする団体では、一般市民からの寄付が主力の資金源になっているが、活動の意義や必要性を訴えるだけでは、「寄付をしても良い」と思わせるだけの刺激が弱い。

そこで、米国のNPOは、寄付をしてくれた人達を特別なパーティに招待したり、優先的なサービスを受けられるような特典を与えることも行っているが、ここまでは定番といえる手法。さらに、寄付へのモチベーションを高める究極の方法として、なんと、カジノによるギャンブルが行われている。

米国では、カジノを合法的に行える州が多いため、ガンの予防や治療法の研究、難病に苦しむ子ども病院への基金、学校のスポーツ活動など、様々な基金や寄付金集めのために、カジノパーティが開催されている。普段はギャンブルをしない人でも、それが社会貢献に役立つという名目があれば参加しやすいし、負けてもそれが寄付になるなら、と言い訳が付く。

寄付金集めを目的としたカジノパーティは、ラスベガスのようなカジノ施設で行われるものと、主催者の自宅や、当日限定の会場を用意したパーティ形式で行われるものがある。後者にしても、カジノゲームの運営については、代行してくれる専門業者があるため、主催者は参加者を募って、当日のプランを立てるところまでが、主な仕事になる。

ただし、パーティ形式の場合、州によってはギャンブルを管轄する部署から許可証を取得するなどの手続きが必要だ。そこで出張型でカジノの運営を代行する業者を利用するのが一般的である。



寄付が目的のカジノパーティーは、主催者によって様々な方式が考案されている。街中にあるカジノ施設で開催する場合には、主催者側が、参加者に前もってチップ(カジノ用のマネー)を買ってもらう。その時に、20ドル分のチップを30ドルで購入してもらえば、10ドル分を基金として受け取ることができる。カジノに勝った儲けは、すべて参加者のものにしているが、ゲームに熱くなればチップの売上は伸びるため、多額の資金が集められる。

《カジノ施設を利用した寄付集めの仕組み》

 


この記事の核となる項目
 ●サボると損をするスポーツクラブの罰金プログラム
 ●行動経済学の理論に基づく賞罰システムの視点
 ●禁酒、禁煙を実行するための賞罰システム
 ●金銭以外で従業員を刺激する米国のボーナス制度
 ●現物賞与で伸びるコーポレートギフト市場
 ●NPOが寄付へのモチベーションを刺激する究極技
 ●カジノパーティ開催による資金の集め方
 ●カジノビジネスに賭ける欧州政府の思惑と新雇用の行き先
 ●電子ギフトカードの発行ビジネスと法人向けギフト市場の開拓
 ●ゲーム理論で動く才能集団の利害関係に基づく協業ビジネス


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2012.6.5
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●寄付金集めのプロとして活躍するファンドレイザーの役割
 ●国境を越えて"シマ"を拡げるオンラインカジノビジネス
 ●ソーシャルな友達人脈を販路としたホームパーティビジネス
 ●企業よりも魅力的なNPOの収益構造と"非営利"の誤解
 ●米寄付社会を後押しするオンライン寄付機能のビジネスモデル

(ソーシャルビジネス事例) / (トップページ) /(JNEWSについて)