ラストマイル配送事業者向け中古軽貨物車のリース事業
自転車よりも稼げるラストマイル配送の仕事を目指すのであれば、営業ナンバー(黒ナンバー)を取得した軽貨物車を使う選択肢もある。UberEATSや出前館でも軽貨物車による配達は認めているし、「PickGo」や「ハコベル」のように軽貨物車専門のプラットフォームに登録して、スマホアプリから仕事を受注することもできる。PickGoだけでも、軽貨物ドライバーの登録者数は2020年8月の時点で2万人を超している。また、軽貨物車があれば小売店の配達業務、工場の部品配送などを直接請け負うことも可能だ。
軽貨物ドライバーの売上は、月間30~40万円が平均値と言われるが、単価の高い定期固定ルートの仕事を獲得できるようになると、月収50万円以上を達成することも可能で、そこからガソリン代や保険代などの経費を差し引いた額が実質的な収入になる。実質年収では、300~500万円の仕事で、パートやアルバイト職からの転身組が増えている。
《軽貨物ドライバーの主な仕事案件》
- プラットフォーム経由の仕事案件(PickGo、ハコベルなど)
- 宅配便配送の下請け業務
- 個人からの引っ越し依頼
- 飲食業、小売業者からの直接依頼
- 企業のチャーター便、ルート配送
ただし、自己資金の乏しい個人開業者にとって、軽貨物車を新車購入することは難しいため、短期間リースの仕組みが中古車業者によって考案されている。これは、仕入値が安い中古の軽貨物車を半年~2年程度の短期でリースするもので、月々のリース料金は1~3万円になるように設定されている。リース期間中は中途解約をすることはできないが、短期間の契約であれば、軽貨物の仕事にチャレンジしたものの、上手くいかずに辞める時のリスクも少なくなる。
近年では、ラストマイル配送の需要が高まっていることで、「エブリイ(スズキ)」や「ハイゼットカーゴ(ダイハツ)」など、軽貨物車の中古相場は値崩れが少なくなっている。そのため、リース契約で1年程度の貸与をしても返却後の車両価値は大きくは下がらないため、その分はリース価格を低く設定することもできる。
中古軽貨物車のリース事業は、個人開業者が希望する月々のリース金額とリース期間によって、条件に合う年式と走行距離の車両を探すことができるため、新車販売よりも柔軟なプランを提示することが可能であり、多様なビジネスモデルを開発することができる。リース1台あたりの粗利益も、通常の中古車販売より大きい。
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■JNEWS会員レポートの主な項目
・日本のフードデリバリー配送業界
・欧州におけるデリバリー電動自転車の開発
・配達用途で需要が拡大するレンタサイクル市場
・デリバリー専用レンタサイクルの収益モデル
・軽貨物車リースビジネスの仕組みと開発動向
・EV化するラストマイル貨物車のビジネスモデル
・自動運転へ向かうラストマイル配送と貨物ドローン
・オートパイロット機能を核としたドローン業界の再編
・プラットフォームを使い分けるフリーランス配送の稼ぎ方
・アマゾンが仕掛ける宅配便の再構築と軽貨物ドライバーの育成
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2021.4.24
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