二拠点生活と民泊投資を兼ねたセカンドハウスの購入スタイルが注目されている。年間180日までの非稼働期間であれば、民泊ホストとしてセカンドハウスを収益化することも可能だが、そこには問題点も潜んでいる (JNEWSについてトップページ
二拠点生活+民泊投資に適したセカンドハウス物件の発掘

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JNEWS会員配信日 2020/2/2

民泊新法(住宅宿泊事業)では、旅行者を受け入れる営業日数が「年間180日まで」と決められているため、民泊ホストにとっては、残りの非稼働期間をどのように物件活用するかが課題になる。投資として利回りを追求するのであれば、旅館業の認可が取得できる物件を選んだほうが良いが、趣味と実益を兼ねた楽しみ方としては、二地域居住+民泊投資のスタイルもある。

都会に住む人が、別荘やセカンドハウスとして物件を取得(購入または賃貸)して、1年の半分を地方で暮らし、残りの半分を民泊物件として収益化するスタイルだ。ただし、民泊の管理を業者に代行してもらうコストを考えると、宿泊料金でプラスの収益を生み出すことは難しいため、民泊収入で別荘の維持管理コストを賄いながら、二拠点生活を楽しむと割り切ったほうが良い。民泊利用を前提とした別荘の購入では、マンションよりも戸建物件のほうが適している。

バブル期の1980~90年代に建てられた、スキー場やゴルフ場付近のリゾートマンションの中には、100万円以下でも購入できる中古物件が多数見つけられるが、これらのマンションは、管理組合が民泊利用を不可としているためだ。

しかし逆の視点から見ると、安値でも買い手が付かない築古のリゾートマンションでも、管理組合の規約を「民泊可能」に改めれば、新たな買い手が付きやすくなり、マンション全体の資産価値を高めることができる。これは、マンション住人にとっても悪い話ではない。

新潟県湯沢町にある「エンゼルリゾート湯沢(1989年新築:130戸)」は、2018年に民泊利用ができるように管理組合の規約が改められたリゾートマンションで、民泊の管理代行は、株式会社エンゼルが行っている。同社はリゾートマンションの民泊活用を得意としている業者で、民泊に適した部屋のリフォームから、家具の設置、部屋の写真撮影、宿泊予約の受付~清掃までを代行している。

エンゼルリゾート湯沢の中古相場は、以前は50万円でも買い手が付かなかったが、民泊対応物件に変更されてからは、スキー客を中心に集客が見込める投資物件として注目されるようになり、リフォーム後の部屋が190~380万円の価格帯で抽選販売されている。

エンゼルリゾート湯沢

《リゾートマンションの民泊再生モデル》


 民泊ホストを実行する段階では、様々なトラブルが生じてくる。特に多いのは近隣住人との揉め事で、分譲マンションでは管理組合の規約で民泊を禁止しているケースが多いし、賃貸アパートでも住民から苦情が出やすい。また、軽井沢町のように、自治体として民泊施設の設置を認めない地域もある。

そこで、合法かつ地域住民からの理解も得られる地域で、民泊施設の新築開発を行い、旅館業の営業許可も取得した上で、完成した物件を民泊ホストに賃貸するビジネスモデルも登場している。ホスト側にとっては、想定されるトラブルの種が解消された新築物件を賃借して民泊が行えるため、自分で物件購入するよりもリスクが少なく、同じ建物で複数の部屋を契約して民泊運用できるのがメリットになる。

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