JNEWS会員配信日 2015/6/6
ペットを飼っている人達にとって、長期で自宅を留守にできないのは共通の悩みとなっている。旅行の場合には、ペットホテルに預けるのが一般的だが、ゲージの中で預かるタイプの施設では、動物にストレスがかかってしまう。そこで、信頼できるペットシッターに依頼する飼い主もいる。
ペットシッターの仕事は、依頼された飼い主から家の鍵を預かり、1日に数回の訪問をして、食事やトイレ、散歩などの世話をするもので、1回あたりの料金は2,000〜3,000円(1時間単位)となっている。そのため、2泊3日の旅行中に、1日2回のペースで訪問してもらうと、1.2万〜1.8万円の料金(交通費は別途)がかかる。
ペットシッターは、個人開業することが可能な職種として人気が高まっているが、日本では、平成18年から、動物を扱う事業者に対して「動物取扱業者(責任者)」の認可を受けることが義務付けられている。ペットシッターもそれに該当し、以下の3つの要件のいずれかをクリアーしている必要がある。
《動物取扱業者(責任者)の条件(いずれかに該当すること)》
(1)営もうとする事業の実務経験が半年以上ある
(2)営もうとする事業の知識や技術を教育する機関(1年以上)を卒業する
(3)営もうとする事業の知識や技術を取得していることの証明書を取得する
■動物取扱責任者の登録申請要件(東京都福祉保険局) http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/douso/dt_gyou/youken.html
ペットシッターの未経験者がこの条件をクリアーするには、(3)が最短の方法で、幾つかのペット団体が行う教育カリキュラムを受講して取得できる資格(環境省が認定したもの)が、証明書として通用する仕組みになっている。資格取得までにかかる費用は5〜10万円。
《認定資格を発行するペット団体例》
■全日本動物専門教育協会 http://www.zennitido.com/
■ビジネス教育連盟ペットシッタースクール http://www.ps-school.jp/
■NPO法人日本ペットシッター協会 http://www.pet2211.com/
ただし、正式なペットシッターとして開業をしても、ゼロから顧客を集めることには苦労している。新規の利用者に、シッターとしての信用を示すことは難しいし、事故などが起きた時に備えた保証制度も必要になるためだ。そこで、海外で普及してきている、飼い主とペットシッターとをマッチングするプラットフォームは、日本でも需要が見込めそうだ。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です)
■JNEWS会員レポートの主な項目
●飼い主の死後に備えたペットの相続問題
●ペットにとって終の棲家となる施設開発
●ペットの安全と健康を管理するスマートデバイス
●ペットシッターとして個人開業するための方法
●急成長するペットシッター・マッチングサイト
●多分野に広がるIoTデバイス開発の発想アイデアと潜在市場
●血統書付きブランド犬の流通構造と不良在庫処分の実態
●ペット起業希望者を巧みに操るオンラインペット販売のカラクリ
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2015.6.6
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